2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧
時は少し遡り。 正人とミナが夏祭りに向かっていた頃。 キューはここ2〜3日の経過について自問していた。 なぜこんなことになったのかと。 目の前には皿にうず高く盛られた食事がある。 米をドサーとよそい、野菜をバサーと和え、肉をドカーと盛った、キュ…
だいぶ時間に余裕をもって出発した2人だったが、着いた時には祭りはすでに始まっていた。 大友市の夏祭りは、上田モータースからほど近い、川辺の神社で行われる。 花火大会も兼ねての祭りであり、その花火の見事さからか、他の街からも観光客が来るほどだ…
鏡に写った自分の姿を見て、ミナはくるくると部屋をはしゃぎ回った。 顔には満面の笑顔をたたえ、文字通り全身で喜びを表わしている。 そんなミナの様子にうんうんと満足そうに頷く勝美。 「思った通り、よく似合うねえ」 たしかによく似合っていた。 浴衣は…
「夏祭り?」 ミナが不思議そうな声をあげた。 彼女は今、バイトに集中するべく、早めに宿題を済ませようと机に座る正人を見ながらアイスを食べていた。 そこに勝美が現われ、一枚のポスターを見せたのだ。 ポスターには子供の牧歌的な絵とともに、大きな文…
時刻は午前0時。 巨大な空間に造られた施設の一室に、その男はいた。 白衣を着込み、片手には専門的な内容が記された資料を持っている姿は、なにかの研究者のように見えるだろう。 その見立てで間違いない。 衣服の着こなし、資料の持ち方や読み方全てが堂…
「なんだい、いい子じゃないか、ミナちゃんは」 正人に夕飯の準備を手伝わせながら、勝美は突然、口を開いた。 「なにがだよ」 前置きなしに言われて一瞬内容が理解できなかった正人が、少し遅れて返事をする。 「あんたが変なヤツとか言うから、どんな子か…
「ただいま」 「おかえり! 今日は遅かったねえ」 家に帰ってきた正人たちを出迎えたのは、アクセルを噴かしたバイクの駆動音と、母親の威勢のいい声。 そう、正人の家はバイク屋『上田モータース』を営んでいる。 要所が集中し、交通混雑の激しい大友市都市…
正人のこづかいは、他の学生よりも極端に少ない。 母親はもう少し持っておけと言うが、正人は必要最低限の額しかもらっていなかった。 あまり裕福ではない台所事情に配慮してのことなのだが、今回はそれがアダとなった。 所持金は2000円。 せめてミナに…
「正人!」 少女は、いささか興奮気味に正人の名を読んだ。 今にも飛びつかんばかりの勢いに、正人は一瞬圧倒されてしまう。 着ているものは昨日のままらしく、白い手術着のような服だ。 子猫を抱いていた胸の辺りには、乾いて赤黒くなった血が生々しくつい…
あくる日の昼過ぎ、正人は大友市にある、大滝工業高校の教室にいた。 終業式とホームルームが終わり、クラスの生徒たちが部活や帰宅、はたまたお喋りや遊びにと、三三五五散らばっていく。 正人は片手で鞄を持ち上げ、さっさとクラスを出ていった。 学校での…
「……行ったか」 正人たちがいた木の、すぐそばにある草むら。 そこは丈の高い植物が密集して生い茂っており、中を見通すことはとても困難だ。 そこで、安堵の声をもらすものがいた。 人ではない。 白金の毛並みも美しい、犬だ。 そのとなりには、緑がかった…
「おい、そこの君たち」 正人たちの困惑を遮ったのは、いかつい男の声だった。 その男は、うだるほど暑いなか、わざわざ黒い長袖のスーツをびっしりと着込み、目を保護するためかサングラスをかけている。 後ろに連れらしき男がいて、こちらは細身だが服装は…
ある公園の片隅。 敷地内に何本も植えられているのと同じ種類の、ありふれた樹。 その根元に、こんもりと盛り上がった、広げた手ほどの大きさの土の山があった。 土の色は掘り返されたばかりのようで、まだ穏やかで暗い色をしている。 その小山に手を合わせ…
驚いた彼が、風の通りすぎた先を見ると、そこには一人の少女がいた。 少し緑がかった腰ほどまである黒い髪は美しいが、手入れされていないのかボサボサとしている。 肌は、生まれて一度も日の光を浴びていないかのようで、不健康なまでに白い。 服もまた白く…
暦の上では夏の直中。 日本の標準的な夏の気候に漏れず、ここ大友市の朝も真昼のように暑かった。 通勤や通学のために行き来する者が多い繁華街にいたっては、暑さに湿度が加わり不快感すら感じるほどだ。 その雑踏の中に、彼がいた。 他の雑多な者たちと同…
さっきまで、日記のネタがないなぁと思いつつ、コンビニで漫画を立ち読みしてました。 そして。 なにげに手に取ったチャンピオンの新連載に度肝を抜かれ、興奮した頭でこの日記を書いてます。 その新連載のタイトルは《殺戮姫》。 《突攻天女》などが代表作…
ひらがなだけで頭悪いタイトルですが、よーするに片付けと荷物整理です。 引っ越しするたびに残す物捨てる物を選び直すんですが、なかなかどうして、昔から残るものはあるんですなぁ。 第一物持ちいいほうだから、まだスーファミとかキレイだし(笑) まぁ、…
山行けど まだ春見えぬ 残り雪 おそまつm(_ _)m
そこは剣と魔法の世界。 そこでは現在、魔族の大規模な侵攻により、人間や亜人の生存圏は著しく脅かされていた。 古の昔、各種族が協力しあって魔族を封じて数百年。 長い平和な時代を過ごしてきた人々にとって、今回の大侵攻は寝耳に水のことである。 すぐ…
世界は影に包まれた。 世界の形は曖昧になり、異界からやってきた魔物『ドッペルゲンガー』が人々を襲う。 その突然の襲撃により、文明は衰退を余儀なくされた。 やがて人類は、内外を隔絶するシェルターに閉じこもる生活をするようになる。 それでもなお『…
ウイッチは魔法発動の高速化とともに、これまで不可能とされてきた魔法の多重発動を一般的なものにした。 これは『カートリッジスペル』と呼ばれるもので、呪文と陣を圧縮し、意識の片隅に保存する技術。 保存した魔法はいつでも発動でき(ただし、発動まで…
ウイッチたちの敵は『西部開発会社』という、西部ひいてはアメリカ大陸全土を自分たちの支配下に置こうとする組織である。 開発会社は『班』ごとに分かれており、現在『統轄班』、『浄火班』、『整理班』、『調査班』の4つが確認されている。 『統轄班』と…
一括りに魔女やウイッチなどと呼ばれているが、名称に反して男も少なくない。 名称を改めないのは、体系を築き上げた先人たちへの敬意の表れとされている。 さらに、もともと大陸に渡ってきた先祖が全員女性だったことも要因のひとつだ。 魔女の正装は黒いロ…
思い付いた妄言を吐いた記事にリアクションが来たので、調子にのって書き続けることにしたです(笑) 魔法の効果は同じだが、捉え方や発動手順の違いにより、魔女も3種類に分類される。 ひとつは『ウイッチ』。 西部で生き残り勝つための発動体系を組み立て…
執拗に続く魔女狩りから自分たちの身を守るため、大陸から逃亡を始めた本物の魔女たち。 犠牲をだしながらも辿り着いたのは、アメリカの大地だった。 やがて原住民と接し、土着していく魔女たち。 それから時は過ぎ、大航海時代も末期。 ついにヨーロッパ諸…
福岡一時帰還(笑)の際に購入した《ナイトウイザードThe2ndEdition》をザッと流し読みしてみた。 印象としてはバランスが良くなり、遊びやすくなっているようだ。 《ブレイド・オブ・アルカナ3rd》のようにデータやルールの再調整が行なわれ…
うい、福岡から人吉に再赴任したhige_gunです。 普通なら、《NHD》や《アリアンロッド》のレポートを書くのですが、今回は書きません。 というのも、sage氏から「アリアンロッドリプレイを共同で執筆したい」との申し出があったためです。 今から執筆…
今日は、いよいよ福岡最終日。 マナバにて、昨日のPLさんの差し入れである乳酸菌飲料を用いた、“チキチキ! 乳酸菌、どれだけ摂れるぅ?”大会(参加者ワシ1名)が行われた。 記録…5本(爆) 乳酸菌がどうというよりも、味に飽きちゃったのでつ(・ω・;) …
結婚式当日。 sage氏と今回の新郎であるところのサークルメンバーさんとで共に行く予定だったが。 ワシが寝坊したため、電車を使うことに。 時間までには、なんとか式場には到着できた。 生まれて初めて結婚式と結婚式場を見たけど、すごかった。 激しく…
マナバにてカードゲーム三昧。 完璧に昔のデッキで、相手のメタから外れていたのか、わりといい戦績。 特にMTGのほうは、お気に入りのデッキの勇姿が見れて満足しまくり。 なにげにあった《ガンスリンガーガール》の5〜8巻も買えて、さらに満足度アップ…