0から始めるシナリオメイキング STEP3
【PCとの関係の設定】
前回までで、事件とPCの目的が決まりました。
今度は、この事件にPCがどう関わるのかを決めていきましょう。
PCの人数は、だいたい3〜5人が基準です。
ということは、事件に関わる方法やシチュエーションを、最大で5パターン用意しておけば足りる計算になります。
どう関わらせればいいのでしょうか?
やはり、アイデアを元に考えていくほうがよいでしょう。
今回の実例を見てみましょう。
アイデアは、“通院できない美少女”と“悪の組織”です。
まずは“通院できない美少女”から、なにか考えつかないでしょうか?
たとえば、美少女に知り合いがいれば、彼女が通院していないことを心配するでしょう。
また、担当医も同じく奇妙に思うはずです。
次に“悪の組織”との繋がりを考えていきましょう。
戦隊ものの例を挙げなくても、悪の組織同様、勧善懲悪ものに正義の組織はつきものです。
そこで、悪の組織が美少女を狙っていることを、正義の組織が気付いたことにしてはどうでしょうか?
相手が部隊で動いているのですから、正義側も当然、部隊を派遣することになると思います。
部隊ですから、隊長と隊員の最低2人は派遣するでしょう。
ここまでで、美少女の知り合い、担当医、正義側の組織の部隊。
4人のPCが、この事件に関わることが可能になりました。
あと1人です。
4人が自発的に動くパターンなので、5人目は依頼されて動く、受け身のパターンがいいでしょう。
たとえば、実質なんでも屋な探偵なんて、どうでしょうか。
美少女と知り合いで、本人から切羽詰まった様子で依頼されると、なかなかドラマチックです。
このように“実は知り合い”“実は仲間”“実は家族”などと設定すると、スムーズに事が運びやすくなります。
え、安易すぎないかって?
いえいえ、TRPGのシナリオは、安易なくらいでちょうどいいのです。
複雑なシナリオは、慣れてからでも充分できますからね。
ともあれ、これでPC5人の事件への関わりかた、そしてPCたちの立場が決まりました。
「美少女の知り合い」
「美少女の担当医」
「正義の組織の部隊長」
「正義の組織の部隊員」
「美少女と知り合いの探偵」
今回はここまでで、また次回。