0から始めるシナリオメイキング STEP4


【各種設定の肉付け】
 ここまででシナリオの基本的な構造ができました。
 あとは、各設定を肉付けしていきましょう。
 肉付けをする際には、アイデアや事件、PCとの関わりやPCの設定などを各個書きにして考えていくと便利です。
 例によって、実例を挙げていきましょう。
 実例のシナリオの要素を各個書きにすると、以下のようになります。
 「通院できない美少女」
 「美少女を監視する悪の組織」
 「美少女の知り合いPCA」
 「美少女の担当医PCB」
 「正義の組織の部隊長PCC」
 「正義の組織の部隊員PCD」
 「美少女の知り合いで探偵のPCE」
 ここでまず決めるべきなのは、“なぜ美少女が悪の組織に監視されているか”です。
 ここは単純に、美少女の体に“すごい秘密”が隠されていることにしましょう。
 悪の組織は、それを重要視しているのです。
 では、どこで悪の組織は、美少女の体の秘密を知ったのでしょうか?
 また、改めて見ると、美少女の担当医であるPCBが事件への関わりが薄いように見えます。
 そこで、PCBの働いている病院は、正義の組織と協力関係にある、としましょう(むしろ、PCB自身も正義の組織に属している、としてもかまいません)。
 なんらかの機会に美少女を検査した時、PCBが秘密を発見、正義の組織に情報を渡したとすれば、話が繋がってきます。
 悪の組織は、その情報を何らかの手段で入手し、美少女に着目したのではないでしょうか。
 そして、正義の組織が監視をつける前に、美少女を奪取しようと狙っている。
 これなら、PCBの関係の薄さを解消でき、悪の組織が情報を得る経緯も説明がつきます。
 肉付けをする時には、事件の内容や、アイデアから外れないようにしましょう。
 でないと、シナリオのテーマがぼやけてしまうからです。
 さて、設定の肉付けも終わりました。




 ここまでで、また次回。