TRPGにおけるステージの歴史について


 テーマを決めつつ、TRPG論を述べていますが、早くもネタぎれです(死)
 思いつきもしないので、ここは優しい読者様がお題を出してくれることに期待するしか……!


 と、冗談はさておいて、今回はステージという概念と、その歴史について私見を述べたいと思います。


 ここで、改めてステージとはなにかを説明いたしますれば……。
 ステージとは、そのセッション舞台、すなわちPCの活動範囲を示します。
 ステージという名前によって概念が定義されたのは、《ダブルクロス》1版が最初であり、現在では《デモンパラサイト》《アルシャード》などに採用されるようになりました。
 《ガープス》の《ルナル》や《妖魔夜行》など、汎用システムのサプリメントなども、これにあたるでしょう。


 ワシの知る限り、ステージに関しては2つの誤解があるように思います。
 1つは、ステージが新しい概念であるという誤解。
 もう1つは、ステージが参加者の想像力を制限してしまうという誤解です。


 繰り返しになりますが、この2つはまったくの誤解です。
 ステージはむしろTRPG誕生から受け継がれてきた概念であり、参加者の想像力を制限するどころか、無尽蔵に生かすための概念なのです。


 ステージという概念自体が誕生したのは、D&D登場から少し経った時のことです。
 単純なダンジョン潜りに飽きた参加者たちは、洞窟の外へと冒険を広げていきました。
 それまで公式にも設定されていなかった街や施設や人々、果ては国家や大陸といった世界そのものを意見を出し合い、構築していきます。
 公式もその流れに答え、だんだんと世界を設定し、ルールの集合体だったシステムに世界観を付与しました。
 そうです、これがステージの誕生の瞬間なのです。
 もっといえば、ダンジョンもステージの1つとして考えることができるのではないでしょうか?
 また、ステージが想像力を制限するという場合、それはすでに出来上がったステージ(公式など)を使う場合のみです。
 その出来上がったステージすら、参加者が望む、あらゆるアイデアを詰め込むことができるのでしょう。


 現在のステージとは、世界観をコンパクトにまとめたもので、閉塞しがちな公式世界に創作の余地を残す、優れた概念といえるはずです。
 気軽に世界を作ってみてはいかがでしょうか?