/masa晴読雨読 その1


 国語力(こくごちから、と読む)の向上を急務と判断したワシは、サークルメンバーの導きに従って、読書に励むことを決心いたしました。
 目標は1日1冊以上。
 活動の証明として、また国語力の上昇を図る目安として、再び導きに従って、読了した本のレビューを敢行したいと存じます。
 さあ、日記やブログですら3日坊主のワシがどこまでやれるのか?
 レビューが載ってない日はぜひ、『9(≧Д≦)プギャー』とコメントしていただきたい!


 なお、幾多の本が保管されているサイト《青空文庫》を主にしますが、その前に積んでいた本を読んでいこうと思います。




 記念すべき最初の1冊は、カミュ著《異邦人》!
 結論からいえば、初っぱなからバリバリの変化球でした!


【あらすじ】
 主人公は、フランスにのある街に住む青年ムルソー
 亡くなった母親を埋葬するところから、物語が始まります。
 埋葬と供養を済ませた翌日、ムルソーは海水浴に行き、喜劇映画を見て笑い転げ、女友達と関係を結びます。
 同じアパートに住む老人や男友達と交流し、その男友達の痴情のもつれが原因で、特に理由もなく殺人を犯してしまいます。
 刑務所に拘留され裁判になっても、自分が罪人であるという意識が持てず、神の下の改心を勧める神父や判事を実存主義で否定します。
 さらには、死さえも意味のないものと捉え、自身の人生を「これはこれとして」幸福であると考え、処刑の際には万人が憎悪の叫びをあげることを望むようになるところで、物語は幕を閉じます。


【感想】
 初っぱなからなんて難易度の高いものを選んだんだ、と後悔しきりでした。
 とはいえ、主人公ムルソーとワシとが、その考え方や価値観が似ていたこともあり、一体化して読めました。
 特に「親しい者が自分の死で悲しもうと、いずれはそれに慣れて日常に戻るだろう」といった、ある意味ニヒリズム的な思考も、すんなりと納得できましたし、神父や判事が神への改俊を勧められた場面でも、「なにを言っているんだ?」という思いが沸き上がりました。
 ムルソーは、通常の論理的な一貫性が無いと評されているようですが、ワシもそうかもしれません(・ω・ )
 作品全体に空虚な空気が満ちていて、一種、当時の厨二的な作品なのかな、と感じました。