/masa晴読雨読 その2
独断と偏見による読書レビュー、/masa晴読雨読。
今回は、シェイクスピア著《マクベス》!
いきなり戯曲かよ!と思った方、申し訳ありません。
だって、上から順に読んでいったらこうなったんですもの(;ω;)
【あらすじ】
スコットランドの武将マクベスは、3人の魔女の予言と、妻の勧めにより、かねてからの野心であった王位簒奪を計略する。
人格者であるダンカン王を暗殺し、王位を得た後も、猜疑や恐怖の念に突き動かされ、次々と疑わしき者を殺して、恐怖政治を確立していく。
やがて、暴虐の王となったマクベスを打ち倒すべく、結成される反乱軍。
魔女の予言を信じ、反乱・他国の連合軍の攻撃に応戦するマクベス。
しかし、予言は考え方次第でどうとでも解釈できるものであった。
それでもなお抗うマクベスであったが、ついに刃に倒れ、その生涯を終えることになる。
【感想】
戯曲というものを読んだのは初めてだったので、いまいち勝手がわからなかったです。
やたらに大仰な言い回しが印象的でした。
TRPGリプレイとミュージカルの中間くらいの気持ちで読んだんですが……。
内容としては、シンプルなお話でした。
予言に惑わされ、妻に唆され、己の欲望に屈した男の没落劇。
シェイクスピア4大悲劇に数えあげられているようですが、これは避けることができたものかもしれません。
のほほんと王様が死ぬまで待っていても良かったわけだし。
けっきょくは、欲望に負けた自業自得物語という印象でした。
初めや途中途中で状況説明が入るため、ほぼ全てがセリフで占められているにも関わらず、状況理解が恐ろしいほど楽でした。
また、大仰な言い回しも、その人物の心理や感情の激しさの表現であることを理解した瞬間の驚きといったらなかったです。
これだから、名作は毒です……。
新しい発見に満ち満ちて、意識を完全に奪われてしまいますから……。