FEARシステムの弊害 向上心を引き出す方法
またまた続き。
3月3日の記事にて、crohigeさんからコメントをいただいた。
今回は、そのコメントへの返事とシステム側からユーザーの試行錯誤を促し、向上心を引き出す方法を意見したい。
まずはcrohigeさんの意見は……
・ユーザーの試行錯誤を促すには、地道に教育していくほうが確実。ただし、時間と根気がいる。
・サプリメントなどでシステムのいろんな遊び方を提示する方法はある。だが、それにはそのシステムの市場がサプリメントが出るほど広がらないといけない。
……とのこと。
以上にたいするワシの意見は、『基本ルールブックのシナリオや記述の仕方で事足りるのではないか』だ。
シナリオでいうなら、基本ルールブックに付属しているシナリオを、コメディタッチとホラータッチな内容に分けて書くとか。
さらに突き進めて、ルールブックの記述でも、多様な使い方ができるギミックや用語を設定したりするなどだ。
実は、それを実践しているシステムはすでに存在している。
シナリオバリエーションでは、《ナイトメアハンター=ディープ》がまさにそれ。
基本ルールブックには、パニック映画の要素も入ったもの、スタンダードなもの、シチュエーションや描写を重視したもの、の3パターンのシナリオが書かれている。
一方、FEAR製品の付属シナリオの場合、同じパターンや雰囲気のものが目立つ。
そのシステムの遊び方を説明するには都合がいいが、逆にバリエーションを狭くしてしまい、発想の転換を促しにくいという欠点がある。
もちろん、バリエーションを多くした分、イメージが散漫になる可能性も否定できないが。
ルールの記述に関しては、《旧約・魔獣の絆(旧ビーストバインド)》がある。
ドミニオンという、今でいうならステージの概念の解説に『地球もまた、ドミニオンのひとつである』と書かれている。
この一文によって、いろんな世界や空間がドミニオンになりえることをユーザーに理解させ、想像の幅を広げることにつながっていると思うのだ。
ただ、どちらの方法も完全ではないし、共通イメージが作りにくいという欠点がある。
現時点では、システム側から根本的な解決を求めるのは難しいと言える。
うーむ、ようするに共通イメージのパターンを増やしていく(いける)のが一番理想的なんだが……。
難しいものだ。
いいアイデアが出るまでは、これにて一旦幕引!