/masa晴読雨読 その14
【今回のお題】
西上柾著『真・女神転生3‐NOCTURNE TRPGリプレイ 再会』
【あらすじ】
ガイア教団が起こした“東京受胎”によって、世界は滅びた。
東京はボルテクス界と呼ばれる閉鎖空間となり、悪魔たちが跋扈する世界へと変貌する。
東京受胎を生き延びたPCたちは、再会を約束した少女を探すうち、新世界を創造しようとする勢力の争いに巻き込まれていく……。
【レビュー】
同名のゲームを原作としたTRPGのリプレイ。
この作品の一番の特色が、戦闘の多さです。
1冊のリプレイ中、25回もの戦闘が行われているのは、おそらくこれだけでしょう。
さすがにザコは2〜3行でまとめてますが、ボス戦では細やかに書かれていて、臨場感たっぷりです。
ガチなPCたちとGMによる真剣勝負は戦況が二転三転し、時にはPCが死を覚悟する(そして実際に死ぬ)場面も少なくありません。
単純な数字のやりとりに留まらない、ドラマチックなバトルが存分に楽しめます。
戦闘にスペースをとられた分、ストーリーはやや駆け足です。
とはいえ、押さえるところは押さえられており、及第点はとれていると思います。
少女を探して崩壊後の世界を廻る形式は、ホロコーストものを彷彿とさせるものがあり、その手の映画が好きな人ならいっそう楽しめるでしょう。
戦闘大好きな人は、迷わずゲットしましょう。
なあなあではないガチバトルが好きなら、特に。