0から始めるシナリオメイキング STEP6


【オープニングの設定】
 概要のまとめと肉付けが済んだら、オープニングーーどういう始めかたで、PCを事件に関わらせるかーーを設定します。
 オープニングの種類は主に2つ、“押し”と“引き”に分けられます。
 “押し”は、PCを強制的に動かす手法。
 “引き”は、PCが自発的に動く手法です。
 押しと引きのどちらの手法を使うか、どのような内容のオープニングになるかは、PCの人間関係によって決まってきます。
 たとえば、PCAなら、人づてに美少女の不調を聞いて、見舞いに行くでしょう。
 PCAは、美少女本人から、誰かに狙われていること、さらわれかけたことを聞きます。
 これが、PCAのオープニングになるわけです。
 他のPCも同じく考えていくと、


 PCB「美少女が持つ秘密に気づく。もっと研究しようと、美少女の家に連絡するが、家族から様子が変であることを伝えられる」
 PCC・PCD「悪の組織が美少女を狙っていることが、上司より伝えられ、対処するように命じられる」
 PCE「事務所で寛いでいると、美少女から『助けて』と電話が入る」
 などが、浮かびます。


 今回のオープニングは、全て“引き”になります。
 依頼や命令などで動く場合でも、そのうえで自発的に動くわけですから、引きに分類されるのです。
 では、押しにするにはどうしたらいいでしょうか?
 PCAとPCEなら、たまたま美少女の家を通りかかった時に、美少女が誘拐される現場に巻き込まれる、というのはどうでしょう?
 PCBの場合は、病院が襲撃され、美少女の秘密に関する資料が全部盗まれる、とか。
 PCCとPCDならば、悪の組織の別部隊との戦闘から始まり、倒した相手から今回の事件に関する資料を押収する、などという展開になります。
 本人の意思に反して巻き込まれる、状況に放り出されるのが“押し”です。
 自分がどんなシナリオにしたいかを考えながら、押しか引きかを設定しましょう。
 また、PC個人の目的を明確に提示することで、PCのモチベーションを上げることもできます。
 PCA・Eなら「美少女を守る」
 C・Dなら「悪の陰謀を阻止する」
 Bなら「美少女を保護し、秘密を解く」
 などです。


 では、また次回。