《レレレ》リプレイ 『グラフィティ〜黄昏色のポートレート』第19幕


【ピカット】:ようやく解放された俺は、ボロボロだった。特に腕は、何かを握ろうとするだけで激痛が走る始末。カメラで撮影なんて無理な話だ。

【GM/監督】:よく、この場面で自分を追い込むね(笑)

【ピカット】:まあ、群像劇だからな。人間の光と闇は描写すべきだろう?

【GM/監督】:全体のことを考えてくれるのは嬉しいけど……、これじゃピカットは写真撮れないじゃないか。

【ピカット】:その辺りも考えてある。

【GM/監督】:そうかい? なら、心配しないけどさ。

【ヌレーネ】:きっとヌレーネは罪悪感いっぱいね。変に告白なんかしちゃったから、こんなことになったんだって。

【ピカット】:気にするなとは言うがな。

【ヌレーネ】:それでも気にするわ。写真を撮る時間も看病に回しそうな勢い。

【ピカット】:それは説得するから、写真撮りに専念してくれ。

【ヌレーネ】:説得された。でも、授業中や部活くらいは手伝うからね。

【ピカット】:まあ、構わんよ(苦笑)

【GM/監督】:では、実際に写真を撮ってもらおう。どんな写真を撮りたいか言ってくれれば、セットを組むから。最終的な評価は、今まで演出してきた見せ場と、きみたちが実際に撮った写真の出来で決める。一番得点の高い者が優勝だ。じゃ、リクエストを聞こうか。

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【GM/監督】:写真撮影もいいね。さっそく審査に入るよ。

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【GM/監督】:お待たせ、審査が終わったよ。それじゃ、リチャードから順番に写真のモデルとタイトルを発表してくれ。

【リチャード】:モデルは、トムソンガゼルに食らいつく瞬間のチーター。タイトルは『自然と生命』だ。

【GM/監督】:得点を伝えよう。100点満点方式で、リチャード85点!

【一同】:おお!

【リチャード】:む、あまりいかなかったな。

【GM/監督】:次はポルッカ

【ポルッカ】:モデルは一面灰色の空間。床には灰が積もっていて、ガラス張りの向こうに見える原子炉と、観測機材以外、何もない。タイトルは『灰色の世界』。

【一同】:おおお……!

【GM/監督】:ポルッカの得点は、93点!

【ポルッカ】:命をかけた甲斐があったわ(笑)

【GM/監督】:続いて、飛鈴。