《レレレ》リプレイ 『グラフィティ〜黄昏色のポートレート』第14幕
【飛鈴】:「なにか掴めた?」
【ピカット】:「はい。自分の過ちに、やっと気付くことができました。僕が求めていたものは、ずっと変わらなかったんだ、と」
【飛鈴】:頷く。
【ピカット】:飛鈴に封筒を渡す。
「先輩、これを」
【飛鈴】:?
【ピカット】:「僕が過ちに気付けたのは、先輩に教わったからです。先輩がいなかったら、僕は一生気づけなかった。だから、これは先輩に持っていてほしいんです」
【飛鈴】:真剣な様子だから、黙って受け取っておく。
【ピカット】:受け取ってくれたのを確認したあと、街に帰るところでシーンエンド、でどうだろうか。
【GM/監督】:コングラッツレイション! 2人ともいい演技だったよ! みんなも、どんどん他の役に絡んでいってくれ!
【ポルッカ】:私の番なんだけど……。監督がそういうのなら、こっちも飛鈴と知り合いってことにしようかな?
【飛鈴】:またわたし?
【ポルッカ】:やめとく?
【飛鈴】:ううん、別に。ただ、わたしが多く出ることになるけど。
【ピカット】:それは問題ないだろう。単に出番のあるなしではなく、見せ場の有無だからな。さっきので、俺が見せ場をいくらか奪ってしまったしな。
【ポルッカ】:ということだから、いいんじゃない?
【飛鈴】:是ー是ー。で、どんな関係にするの?
【ポルッカ】:昔からの友人で、同じ写真の道を進んだっていうのはどう?
【飛鈴】:被写体の違いから、別々の道を歩むって感じ?
【ポルッカ】:そうね。ちょうど、その時のことを回想でやりたいの。
【飛鈴】:ってことは、どこかのバーかなにかで……。
【ポルッカ】:2人で飲んでる。普段は写真について語り合っているのに、今日は2人とも無口。カラン、とグラスの中の氷が鳴って、おもむろに口を開くわ。
「やっぱり、考えは変わらない?」
【飛鈴】:「ええ」
【ポルッカ】:「死ぬかもしれない戦地へ行って、何を得ようというの?」
【飛鈴】:「……汚染が残っている原発に向かおうとする貴女が、それを言ってもね」
【ポルッカ】:「……」