《レレレ》リプレイ 『グラフィティ〜黄昏色のポートレート』第13幕


【GM/監督】:いいね。で、ピカットはどうなるんだい?

【ピカット】:そこが問題なんだ。

【飛鈴】:生き残っても、死んでも見せ場になるもんね。

【GM/監督】:(懐から何かを取り出す)なら……こいつで決めてみるかい?

【ピカット】:コイン、か。それもいいな。

【GM/監督】:決まりだね。はっ!(上に投げられたコインが掌に触れる寸前に、もう片方の手で隠す)

【ピカット】:……表だ。

【GM/監督】:(手をゆっくりとコインから離す)表だ。きみは砲撃から親子を守った。きみ自身は砲撃こそ避けたものの、降り注いだ瓦礫の下敷きになってしまう。

【ピカット】:「う、うう……」

【GM/監督】:女の子が今にも泣きそうな、驚いた顔できみを見ている。

【ピカット】:「僕は大丈夫。ほら、お母さんのところに行っておいで」
 そう言って、優しく微笑もう。

【GM/監督】:女の子は安心したようにパッと顔を輝かせると、母親の元へ駆けていく。母親も駆け寄り、女の子を強く抱き締め、再会を喜んでいる。

【ピカット】:その様子をカメラで撮るぞ。たった一枚、カシャリとな。

【GM/監督】:それには親子はびっくりして、きみを見る。そして、涙まじりの笑顔で感謝を伝えると、きみを助けおこしそうとしてくれるよ。

【ピカット】:微笑み返してもう一枚。そして、「僕は大丈夫だから、早く逃げて」と伝える。

【GM/監督】:親子は少し迷ったものの、まだ攻撃が止んでいないことに気付いて、申し訳なさそうに避難所へ向かう。何度も何度も、きみのほうを振り返りながらね。

【ピカット】:やりとげた顔で、意識を失う。

【ヌレーネ】:完(笑)

【ピカット】:終わるな(笑)

【飛鈴】:そうそう、わたしが兵士さんたちと協力して避難所に運ぶんだからさ。

【ピカット】:なら、戦闘が終わった後に目を覚ますぞ。さきほどの女の子が、心配そうに俺の顔を覗きこんでいたりしてな。そしてだ、その翌日に、俺は帰る。

【飛鈴】:見送ろうか。避難所からは動かないけどね。
「あなたは、慣れてもいないのに無茶をして」

【ピカット】:「す、すいません。あのときは、体が先に動いちゃって……」