《レレレ》リプレイ 『グラフィティ〜黄昏色のポートレート』第6幕


【ウォン】:放射能にやられないか?

【ポルッカ】:問題ないわ。ガイガーカウンター放射能を計測して、安全だとわかっているところだけ進んでいるもの。

【ウォン】:なるほど。

【ポルッカ】:部屋にひとつだけ置かれた椅子、ぽつんと落ちているぬいぐるみ。私が今来ているのは、被爆地にある遊園地。事故以来、足を踏み入れたのは私だけ。そこで私は、 灰色に広がる風景を撮っているの。何日も何日もね。

【GM/監督】:グッド! グッドグッドグッド! Gooooood!!! いいね、難しいテーマだけど、実にいいよ。しかし、放射能被害の知識なんてあるのかい? こっちには、そういうのに詳しいやつはいないぞ?

【ポルッカ】:それは大丈夫。私、大学で学んでたから。

【GM/監督】:そいつぁ、COOLだ。それに珍しい。

【ポルッカ】:初めは興味本位だったのが、だんだん夢中になってね。いつかこの知識を生かしたいと思ってたのよ。

【GM/監督】:何が得意かなんて、分からないもんだね。では、最後。ウォンに締めてもらおうか!

【ウォン】:オレは今、アフリカを目指しているんだ。

【GM/監督】:そりゃあ、なぜ?

【ウォン】:動物の写真が専門なのさ、オレは。それも普通の写真じゃない。まさに狩ろうとする瞬間や、狩りをしかける一瞬を写真におさめてる。そういう時に動物の生命力や躍動感が一番出ると考えているからだ。

【GM/監督】:皆とは、また趣向が違うね。

【ウォン】:そんな瞬間を捉えるのに、じっとしててもできるわけがない。だからオレ自身も動く。気づかれず、しかし少しでも近付いて迫力の絵を撮るために。だからこそ、普段から体を鍛え、動物の一瞬の動きにも対応できるようにしてる。そして、ジャングルでの撮影を終えたオレは、もっともシンプルにアフリカの野生動物たちの狩りを撮る準備のために街に戻った。

【GM/監督】:静と動、日常と非日常が入り交じった、実に群像劇に合った題材たちだな! やはり僕の目に狂いはなかったね、きみたちは素晴らしいよ!

【ヌレーネ】:無茶振りしといて、よく言うわ。

【GM/監督】:よーし、燃えてきたぞ! 用意した台本なんて、もういらない! このあとの展開も、きみたちに任せるよ!

【一同】:(この監督、無茶苦茶すぎる……!)