デモパラ『その手』シリーズ第6話 本編6


【GM】:はい、残りの情報も出ましたね。白い車が工場地帯の、閉鎖された工場から発進してました件。頻繁に出入りがあり、誰か買い取ったのかと話題になったそうです。

【シルバ】:ふむふむ。

【GM】:責任者らしき白衣の老人が、指揮をとっていたところも目撃されてまして。

【シルバ】:名前は分かるか?

【GM】:名前は、Dr.ゾルゲ。悪魔憑きの犯罪組織、『デビルズネスト』の構成員です。

【シルバ】:ほう、デビルズネスト! ずいぶんとデカイ敵が来たようだの!

【シンジ】:は、犯罪組織? まさか無茶苦茶に厄介な相手なんじゃ……。

【まほ子】:たしか、世界規模で暗躍する組織です。いつか、“清掃”したいとご主人様と話してましたが。

ジョジョ】:例の、人身売買組織とも繋がっているかもな。じゃなきゃ、悪魔憑きを“商品”なんて芸当は、まずできねえ。

【シンジ】:ど、どうしよう……。そりゃ、解決はさせるけど、こんな大事になるなんて……。

【シルバ】:心配するな、今までも充分に大事だ(笑)

【シンジ】:僕は、平和な日常を送りたいだけなんですって。

【まほ子】:まあ、わたしもです(笑)

ジョジョ】:……なら、なおのこと知らん顔はできないんじゃないのか? GM、例のインフルエンザ、明美はどうだったんだ?

【GM】:かかってから、白い車からのワクチン接種を受けてます。
「症状がキツかったけど、すぐ治ってよかった」とのことでしたよ?(ニヤニヤ)

【シンジ】:ああ……、そんな気はしてたから言わずにおいたのに……。

【GM】:言及しなくても、いずれヴィシャス化しますがね。

【シンジ】:やるしか、ないのか……。



 危険や戦いを日常とし、事件に関わってこそ生き生きとする、シルバやジョジョ
 一方、シンジやまほ子のような一般人は、事件から離れたがるのが普通だ。
 だからといって、事件から遠ざかられてばかりだと、話が進まない。
 そこで、GMはPCが事件解決から離れられないように、目標やプレッシャーを与える。
 今回のプレッシャーは、『人々がヴィシャス化し、平和が崩れる』だ。
 とくに、シンジの日常の象徴ともいえる明美がヴィシャス化する危険があるのは、彼には相当なプレッシャーといえる。