デモパラ『その手』シリーズ第5話 本編5


【GM】:ワシ、シナリオに書かないと、アドリブで描写できないもんで。

【GM】:湯気の立ち上る湯船にもたれ掛かるエレナ。
 白い頬は上気しており、膝まである長い黒髪が、ゆらゆらと湯船に踊っている。
 全体的に華奢でありながら、女性特有のふくよかさは、そこかしこにしっかりとある。とくに、胸の膨らみは、完全なる満月型。大きさ自体も優に100は越えていて、少女には似つかわしくないほどだ。

【シンジ】:数字言われても、イメージできないんだけど……カップは?

【GM】:カップ? IとかJとかKくらいじゃないっすかね。

【シンジ&ジョジョ】:(飲んでたお茶を吹き出す)でかっ!?

【シルバ】:そんな14才がいるか(笑)

【GM】:続けますぜ。万人が抱く“傾国の美女”のイメージをそのまま形にしたような少女。
 同性愛者でもないかぎり、彼女に欲情しない男などいない、と断言できるだろう……。
 そんな彼女が、ボウと天井の換気扇を見上げていると……、回るファンから覗く視線とかち合った。

【シンジ】:……へ?

【GM/エレナ】:「きゃあああああああ!」

【GM】:彼女は、上等な絹を裂いたような悲鳴をあげると、すばやく胸と下腹部を隠す。そして、胸を隠したほうの手の指を視線に向けて、宣言する。

【GM/エレナ】:「〈落雷白電(ライトニング)〉!!」

【一同】:(爆笑)

【GM】:直後、響く轟音と稲光。それは、シンジはもちろんのこと、合流しようとしていたシルバやジョジョにも聞こえた。

【シンジ】:それは、さすがに行くよ。
 「どうしたの!?」

【GM】:すると、風呂場から一糸纏わぬ姿のエレナが、涙を浮かべながら出てきます。

【シンジ】:うわあっ!?

【GM/エレナ】:「シンジ、痴漢! 痴漢が!」
 抱きつかんばかりの勢いで近づいてきます(笑)

【シンジ】:両手で押し止める!
 「まずは落ち着いて服を着てよ! こんなところ誰かに見られたら……」