デモパラ『その手』シリーズ第5話 本編4


 このように、PLたちから伏線や設定を提示されることは、TRPGでは珍しくない。
 ただし、これは相手の力量や性格などを理解していないと、失敗する危険が大きい。
 何回もセッションを繰り返して、お互いを理解しているからこそ、シルバも気軽に伏線や設定を提案しているのだ。



【GM/素良】:「ま、頑張ってちょおでえ。雑誌も貸しとくんで、隅々まで見るといいよ」

【シルバ】:「うむ」
 飯食ったら、シンジと合流するか。

【GM】:一方、その頃のシンジですが。ネットでの情報収集も、そろそろネタが尽きてきたやもしれないようです。

【シンジ】:言わないってことは、新しい情報もないんですよね。

【GM】:残念ながら。

【シンジ】:手詰まりか……。ネット上に足がつくような痕跡残したりしないよな、さすがに。

【GM】:さて、そうやって頭を抱えるシンジの耳に、チャプンチャプンと水の音が聞こえます。

【シンジ】:なにそれ、どこから?

【GM】:は、風呂場から。

【シンジ】:……え?

【GM】:そういえば、エレナがお風呂を先に入るとかなんとか言ってたような。

【シルバ(まだ合流してない)】:シンジ。

【シンジ】:はい?

【シルバ】:ビッグベンとかリトルジョーは、催しておらんのか?(一同笑)

【シンジ】:いきなり何を言ってるんですか(笑)

【シルバ】:せっかく、GMがサービスシーンを作っとるんだぞ! なんか催したふりして、さっさと風呂場に行け! このGM殺しが!(爆笑)

ジョジョ(まだ合流してない)】:そうだぞ、シンジ。ラノベで言ったら、挿し絵がつくレベルのイベントだぜ?(一同爆笑)

【シンジ】:僕を変態にする気か、あんたたちは(笑)

【GM】:特に反応しないなら、GMシーンにしますね。

ジョジョ】:ほらー。シンジが行かないからー(笑)

【シンジ】:知らないよ(笑)

【GM】:別にいいんですけどね(笑) さてと……(シナリオを確認しだす)

【シンジ】:もしかして、書いてきてるの?

【GM】:は、そうですが。

【シンジ】:なんで、わざわざ(笑)