デモパラ『その手』シリーズ第5話 オープニング3


【シンジ】:ほっ……じゃない、彼女を起こすよ。
 「ちょっと、僕の部屋でなにやってるんだよ!」

【GM/エレナ】:まどろみながらも目覚めます。
 そして、シンジの姿を認めるとニコリと笑う。
 「うん……シンジ、おはよう」

【シンジ】:「おはようじゃないよ……、君の部屋は向こうに作ったじゃないか」

【GM/エレナ】:「ごめんなさい。でも、暖かかったから……」

【シンジ】:「とにかく。今からは自分の部屋で寝てよ」

【GM/エレナ】:「わかった」

【GM】:そんなやりとりをしていると、チャイムがピンポーンと。

【シンジ】:いきなり? 慌てて着替えて、玄関に出ます。

【GM】:立っていたのは、20代後半の男です。やたらヨレヨレのコートに、ボサボサ髪の、だらしない印象ですね。

【シンジ】:「怪しいな……」

【GM/だらしない男】:「すんませーん、ちょーっとお尋ねしたいんすけどー」

【シンジ】:……いいや、ドア越しに話しかけよう。
 「なんですか?」

【GM/だらしない男】:「わたしゃ、しがない私立探偵をやっとります、素良という者なんですけどね。柏木さんの事務所に、誰もいないみたいなんですわ。なんかご存知ないですかね?」

【シンジ】:「柏木さんなら、所用でしばらく戻らないそうですよ。……柏木さんとはどんな関係ですか?」

【GM/素良】:「同業のよしみで、何度か懇意にしてもらってたんですがね。所用ですか、そりゃ仕方ないですな」

【GM】:素良が続けて何か言おうとしたところで、明美の声が聞こえてきます。

【GM/明美】:「シンちゃーん、お昼まだ? ちょっとウチまで食べに……あれ、どなたですか?」

【GM/素良】:「こりゃどうも。わたしゃ、私立探偵の……」

【GM】:と自己紹介しあってるみたいです。

【シンジ】:明美が来たんならドアを開ける。
 「新メニューかなにか?」

【GM/明美】:「うん、そう。どうかな?」

【シンジ】:「分かった、すぐ行くよ」

【GM/素良】:「お嬢さん、わたしゃもお邪魔してよろしいっすかね?」

【GM/明美】:「柏木さんのお知り合いなら、どうぞ」

【GM/素良】:「や、こりゃありがたい」