デモパラ『その手』シリーズ第3話 オープニング2


【GM/高坂】:「依頼人は口の固い人を望んでいます。話を聞くつもりがあれば、連絡しますが」
【シルバ】:「やってくれ」
【GM/高坂】:「分かりました」
【GM】:近所のファミリーレストランで待ち合わせとなり、そろそろ指定された時間になろうとした頃。
 どこかくたびれた感じの男が、きみたちの席に腰を下ろします。
 「きみたちで間違いないか?」
【シルバ】:「おまえが依頼人か」
【GM】:「ああ、飯島という」
【柏木】:「警部、先日はお世話になりました」
【GM/飯島】:「ああ、柏木か。お前がいるなら、信頼もできるか」
【シルバ】:「で、なんだってそこまでピリピリしている?」
【GM/飯島】:「実はな……」



 飯島の話によれば、調査対象である“銭若金融”には、ある人身売買組織が関わっているらしい。
 その組織は全世界に顧客を持ち、警察の上部にも常連がいるため、調査しようとしても潰されてしまうとのことだった。



【シンジ】:「ちょっと待ってくださいよ、むちゃくちゃ危険じゃないですか。一般人でどうにかなるレベルじゃないですよ」
【GM/飯島】:「いや、そうでもないんだ。組織だって捜査しようとすれば、潰されるだけでな。個人で動く分には組織もそう干渉しないんだよ」
【シンジ】:「どうして?」
【柏木】:「規模が大きくなり過ぎているんでしょう。大きな動きなら把握できても、ネズミごときはいちいち把握できない、と」
【GM/飯島】:「その通り。加えて、銭若金融は組織の下っぱが勝手に暴走してやってるだけらしくてな。組織のほうでも繋がりさえバレなきゃいいって腹らしい」
【シンジ】:「なんで分かるんですか?」
【GM/飯島】:「駄目元でオトリ捜査をしたことがあるんだよ。ある程度材料揃えて、さあやろうと思って準備してたら圧力だ」
【シルバ】:「なるほどな、警戒が強ければ最初の時点で潰されるな」
【GM/飯島】:「だろう?」