デモパラ『その手』シリーズ第2話 本編12


ジョジョ】:証拠を掴んだな。
【柏木】:まあ、これは駄目押しです。決行の際に頑張りましょう。
【シンジ】:え? 警察に連絡して終わりじゃないんですか?
【柏木】:今だけを考えるなら、それでもいいですよ。しかし、白を切られ、計画を練り直されたら、また手間がかかるだけです。やる時は一網打尽、人生の基本です。
ジョジョ】:その通りだ、シンジ。ま、おまえは慣れてないから仕方ないがな。
【シンジ】:すいません、分からなかったです。それに慣れたくもないし……。
【柏木】:とはいえ、連絡自体はしておきましょう。被害を抑えられます。
 GM、たしか大友警察署に悪魔事件担当の人がいましたよね?
【GM】:飯島刑事ですね、いますよ。
【柏木】:その人と連絡を取り、あらかじめ概要を伝えておきます。彼らが犯行後に、すぐ逮捕できるように。
【GM/飯島】:「分かった。上司に言って人を集めてもらう。ただ悪魔憑き相手となると、こっちじゃキツいな」
【柏木】:「ご心配なく、悪魔憑きはこちらで処理します。警察にはこちらが終わった後の始末をお願いしたい」
【GM/飯島】:「それは構わんが、いいのか? 一番キツいところをやることになるんだぞ」
【柏木】:「蛇の道は蛇、適材適所ですよ」
【GM/飯島】:「そうか、なら任せる。高くなくていいなら、飯くらいは奢るよ」
【柏木】:「はい、よろしく」
 ……と、こんな具合です。
【シンジ】:……結局戦わなきゃいけないんですね。
ジョジョ】:怖いのか?
【シンジ】:当たり前ですよ。僕は、ジョジョや柏木さんたちとは違うんだ。僕はただの中学生なんだ……。
【柏木】:シンジくん……。
【シンジ】:分かってますよ、やりますよ。僕も悪魔憑きだから、戦える人間がいないから。
【柏木】:……ええ。
【シンジ】:……。
【GM】:しばらくすると車は去り、そのあとに十数台のバイクが繁華街へと走り去っていきます。ケルベロスのメンバーたちは盛り上がっていたようで、飲みにでも出かけるんでしょう。
ジョジョ】:これはいいな。さっそく漁るか。
【柏木】:ええ。