アルシャードガイアリプレイ 『神薙ぐ御剣』


 本屋で見掛けたので、買ってみた。
 総評から言えば、ふつー。
 1回のセッションを文庫1冊にしたせいで、少し冗長な感じが拭えない。
 ゲームや物語として飛び抜けて面白いというわけでもないし。
 うーむ、アルシャードガイア単体だとこんなものかもしれない。


 しかし、《白御子》で薄々感じてはいたが、小暮さんはネタも混ぜ込みつつセッション進行役を果たしていて、そのスキルが高いな。
 ふざけているように見えて、かなり周りに配慮したプレイをしているように感じる。
 逆に井上さんは今回いまいち。
 《白御子》のかわたなさんと同じく、空回り気味でしたな。
 オレ設定全開なわりに地味だったし、小暮PCとコンビじゃなければ完全に埋まってた。
 ゲーム面でも口出しが多く、しかも致命的な結果を招く発言があったのもマイナス要因。
 あと、ダイス目……は責めるのは酷だね(笑)


 最後に、GMであるきくたけさんのシナリオギミックもまた王道でありながら展開や演出が上手い。
 予測できる展開が複数あるようなシナリオのリプレイだと、読者側にも推理の余地があるので楽しいと思う。
 一緒に卓を囲んでいるような雰囲気も味わえるし。
 特にヒロインまわりのNPCにはやられた。
 真実を言えば、心を病んだ者のやりきれない凶行であるのだが……これが実に萌える(笑)
 さすがはきくたけさん、アメージング。
 まさかヤンデレを熟知してらっしゃったとは気付きもしませんで、失礼いたしましたm(_ _)m
 ふむ。
 萌えの理解については、やはりSNEよりもFEARに軍配が上がってしまうようだ。
 残念なことに、力造さんがリプレイ《剣神》シリーズで出したヤンデレヤンデレではない。
 力造さんは萌えをもっと研究して、きくたけさんの著書を読んで勉強し、清く正しいヤンデレヒロインを出していただきたいものである。



 しかし、ヤンデレヒロインが公式リプレイにも見掛けるようになったのは非常に良いことなり。
 これからも頑張ってください。
 ワシも自分のGMやPLでヤンデレキャラをバンバン出しますから。
 ふひひひひ……。