ハンドアウトは絶対か?


 ハンドアウトを嫌がる人の中に、ハンドアウトの内容に絶対従わなければならない、という誤解があるように思う。
 ハンドアウトハンドアウトと言うが、実際は口頭での打ち合わせやすり合わせに+αしたものだ。
 内容に絶対に従わなければならないのなら、それは命令であって、ハンドアウトではない。


 ハンドアウトはあくまでも、「こうしたいんだけど」というGMの語りかけを書いたもの。
 打ち合わせの、あくまで語りかけ、きっかけにすぎない。
 だから、内容に不満があるなら、それをGMに相談すればいいだけだ。
 きっと精一杯対応してくれるはずだ。
 GMもPLも、『参加者全員で楽しむ』という、TRPGの大前提は踏まえているはずだから。
 むしろPLから意見を出すのは、GMにとっては願ったり叶ったりのはず。
 あなたは嫌なハンドアウトを見た時、ちゃんと意見を言えているだろうか?
 GMは可能なかぎり、対応しようとしてくれているだろうか?
 どちらもしないなら、ハンドアウトなしでも、そのセッションでは齟齬が出る。
 それも致命的な齟齬が出る。


 ハンドアウトというルールはあっても、ハンドアウトの内容についてのルールはない。
 絶対に厳守しろ、とはどこのルールブックにも書いていないはずだ。
 繰り返すが、ハンドアウトは制約でも命令でもなく、打ち合わせのきっかけ。
 GMが対応できるなら、または対応しきれないところをフォローできるなら、内容は自由に変えて構わないとワシは思う。


 こうした誤解が多いのも、既存のシナリオのハンドアウトの使い方が1つしかないからだろう。
 2〜3つのグループごとのハンドアウトとか、全員共通のハンドアウトとか、状況は全員共通だけど目的が違うハンドアウトとか。
 そんな多彩なハンドアウトが使われて、「こんなこともできるぞ!」と市販シナリオや付属シナリオでもって示せば、こうした誤解もなくなると思うんだけど……。


 そういう意味では、シナリオライターの実力が問われることになるだろう。


















 したらな(・ω・)ノ