不自由を先に考える〜TRPGの自由について〜
下火になったとはいえ、まだまだTRPGの自由に関する考察がなされているようで。
ただ、なんかそれぞれの意見がイマイチ噛み合わないというか、「これだ!」という決定打が出てないように見える。
ワシが思うに、いきなり自由について考えたり語ろうとするから、収束しないのだ。
そもそも自由という概念自体、わりと曖昧なものだし、TRPGも曖昧なものを少なからず含めたゲームだし。
実際遊んでて意識するのは、以下の4つのどれかだろう。
1.楽しい自由
2.楽しくない自由
3.楽しい不自由
4.楽しくない不自由
で、2と4がなくなれば楽しいゲームになるのだから、それが理想。
ただ、さっきも言ったように自由というのは、ほとんど全てとか定義しきれないほどあるので、話を掘り下げるのは困難。
だから、せめて何が不自由かだけ定義すれば、3を取り入れ、4をなくすように意識できるから、楽しいゲームになる確率は多くなるわけだ。
〜不自由1.ルール〜
まず、ルールブックやTRPGのシステム自体が不自由だ、ということ。
PCの立場や行動などが制限されるのだから、当然不自由だ。
自分のイメージ通りのキャラを作りたくても、作成してみて挫折した人も多いはず。
いわゆる相当品ルールも、イメージとデータが噛み合わないからこそあるルールで、イメージとデータが一致するなら、こんなルールはいらないわけだし。
〜不自由2.世界観〜
いや、システムで設定されている世界観が不自由だ。
その世界ならではの要素が、PCの立場や行動や、GMのシナリオ作成に制限を与えている。
種族や職業によって出来ることと出来ないいことが分かれていたり、社会的に不利だったりする(ダークエルフとか盗賊とか)。
〜不自由3.シナリオ〜
やっぱりシナリオが一番不自由だ。
これはPL・GM両者が同じくらい不自由。
PLからすれば、PCの立場や行動が制限されるし、シナリオから外れるような行動もとれない。
GMからすれば、PCの活躍できる場面を作る必要があるし、お話としても完成されていることを望まれていることが多い。
もちろんやりたい演出やシチュエーションがしたくても、解り易さのためにしない場合もあるだろう。
〜不自由4.場の空気〜
これが一番わけわからなくて、なおかつ不自由を感じるものだろう。
いつも同じ面子で遊んでいるならともかく、コンベンションなどで初対面の人とか、あまり交流のない人相手にどう行動すればいいもんか、悩むことがあると思う。
その人によって楽しみ方やプレイスタイルも違うし、確かめようにも会話で聞き出すのがせいぜいだ。
さて、全員の情報は手に入った。
しかし、今度は人同士の相性はどうか?
この面子でほんとにやってけるのか? ……などと不安がよぎるのはワシだけではないはずだ。
さらにいえば、いつも同じ面子で遊んでる人も、面子の好き嫌いに影響されて、したいことが出来なかったりする。
やりたいキャラ、やりたいシナリオがある。
ああ、それなのにそれなのに。
あの人がいるから出来ない。
そんなに都合つけられるほど面子がいなかったり、その人を仲間外れにするのもヤだし、と八方塞がりを経験した人も少なくないはず。
……と以上、不自由な要素をあげてみた。
中には「どこが不自由なんだ?」と疑問の声をあげる人もいるだろうけど、それの説明は次回に回そうと思う。
したらな(・ω・)ノ