ヒトモドキ オープニング2


 「――こちら、スポンサーに捜査協力を依頼する。なに、相手はただの富豪だ。すんなり事は運ぶだろう」




【GM】:次にまほ子のオープニング。
 理事長に来客の知らせが。


【まほ子】:もちろんお茶をお持ちいたしますよ。


【GM】:まほ子が理事長室に入ると、理事長と、スーツにサングラスのSP風の男が話し合っています。


【まほ子】:はい?
 ご主人様と話しているのに、サングラスとらないんですか?


【GM】:そうです。
 しかも、態度が横柄な印象ですね。


【まほ子】:ご主人様にたいして、なんて無礼な……(わなわな)


【GM/理事長】:「まほ子、ちょうどよい所に来ました。彼の依頼はあなたが適任でしょう」


【まほ子】:お茶を注ぎながら。
 「依頼、ですか?」


【GM/理事長】:「そうです」


【まほ子】:「話がつかめないんですが……」


【GM/SP風の男】:「こちらから話そう。ありていに言えば、理事長に人探しを頼みに来た」


【まほ子】:「人探し、ですか」


【GM/SP風の男】:「そう。探してほしいのは〔エス〕という名の、5〜6歳ぐらいの女の子。ある“やんごとなき御方”の娘さんだ」


【まほ子】:「はあ」


【GM/SP風の男】:「いなくなった状況から見て、誘拐ではないのだが。どれだけ調べても、この街に来ていること以外の情報を調べることができなかったのだ。それで取引相手でもある理事長にお願いに来た」


【まほ子】:「本当ですか、ご主人様?」


【GM/理事長】:「そうです」


【まほ子】:「ならば、そちらもそれなりの態度があるのでは? ご主人様の前で、あまりに無礼ではありませんか」


【GM/理事長】:「まほ子、よいのですよ」


【まほ子】:「ですが……」


【GM/SP風の男】:「主人思いのメイドのようだな。しかし、我々と理事長とはあくまでビジネスパートナー。特別無礼をした覚えはない。……これが連絡先とエスの写真だ。方法は問わない、なるべく早く調べてくれると助かる。理事長、それでは……」


【GM/理事長】:「はい、先方にはよろしく」


【SP風の男】:「了解です」
 ニヤリと嫌な笑いをして、男は去っていきます。


【まほ子】:「ご主人様、本当に協力なさるおつもりですか? あんなうさん臭い人間を……」


【GM/理事長】:「そうですね。本来であれば、関わる気はありませんでした。ただ……あの男が出してきた名刺が気になりましたから」
 そう言って、まほ子に1枚の名刺を渡す。


【まほ子】:見ます。


【GM】:『友引クリーンカンパニー』と書かれています。


【まほ子】:「この会社は……」
 GM、知力判定していいですか?


【GM】:では、10くらいで。


【まほ子】:(ころころ)……出ました!


【GM】:大友グループとのやりとりを頻繁に行なっているという噂の、総合清掃業社ですね。


【GM/理事長】:「あまりそこからいい噂は聞きません。しかも、どこの誰とも分からない人間を探すという、今回の依頼」


【まほ子】:「裏をとる必要がありますね。分かりました、さっそく取り掛かります」


【GM/理事長】:「ありがとう、まほ子。頼みましたよ」


【まほ子】:「はい! おまかせを、です!」