ヒトモドキ オープニング1


 「――目標と接触のあった関係者Aが、他2人を連れて繁華街方面へ向かう模様。引き続き尾行を続行する」




【GM】:さっそくですが、ショウコと義経のオープニングをしましょう。
 今は放課後の教室です。


【ショウコ】:GM、最近変わったことってある?


【GM】:ありましたとも。
 昨夜、痴漢が学園内に侵入したという話題で、学園中もちきりですよ(笑)


【ショウコ】:あー、あの話の後か(笑)




 この痴漢侵入騒ぎに関しては、ワシがGMとしている別のキャンペーンにて起こった事件です。
 『マリやが』とそのキャンペーンは、舞台も時間軸も共通させてます。




義経】:「物騒な世の中になったものだな」


【ショウコ】:「怖いよね〜」


義経】:「なんでも、アイアンメイデンメンバーによって仕掛けられた、ブービートラップや超電撃有刺鉄線などの防犯設備を越えてきたという話ではないか」(一同爆笑)


【GM】:それ、防犯てレベルじゃないっすよ?(笑)


義経】:やりかねんぞ、あの面子と首領だと(笑)


【まほ子】:首領(笑)


【GM】:そんな感じで談笑するショウコと義経に不意に、しかし控え目に話しかける生徒がいます。
 その生徒の名は〔片桐 由衣〕(かたぎり ゆい)。


【ショウコ】:どんな娘?


【GM】:ショウコや義経と同じく、高校から学園に編入してきた外部生です。
 気弱で万事が控え目であるため、中学ではイジメの対象にもなっていたんですが……。


義経】:なら、ここを選択したのは正解だな(笑)


【GM】:へ……というと?


義経】:忘れたかGM。
 ここ清涼学園は『生粋のお嬢様学校』だぞ(笑)


【GM】:そ、そうだった!(吐血)




 本来のシナリオでは、由衣は高校でもイジメられているという設定である。
 しかし、ここは清涼学園。
 本物のお嬢様たちが通う学校である。
 イジメなど起きるわけもなかった(爆)
 その天然お嬢様校風っぷりは、『闇の憐れみ、光の裁き』の事件で問題のあった生徒や教師を処分した結果、さらに加速していったという。
 のっけからシナリオの記述と異なり、頭を抱えるGM(笑)




【GM】:……(悩んでいる顔)


【まほ子】:考えてますね(笑)


【GM】:(顔が明るくなった)


義経】:修正案を思いついたか(笑)


【GM】:(また悩み顔に戻る)


義経】:ドリフみたいなネタはやめぃ(一同爆笑)


【GM】:そうですね。えー、イジメもなく皆とも仲良くやっているものの、積極的に話しかける人はショウコと義経くらいしかいない、ということで(笑)


【ショウコ】:なにが原因で……って、ギャップ?(一同笑)


【GM】:はい。
 環境が変わり過ぎな上に、本物のお嬢様っぷりを目のあたりにしますとね……(一同爆笑)
 んで、由衣は言います。


【GM/由衣】:「……最近ね、友達ができたの。紹介したいんだけど……今からいい?」


【ショウコ】:「うん! 行く行く!」


義経】:「そうだな、付き合おう」


【GM/由衣】:「ありがとう」


【ショウコ】:「あれ、源さんが外に出るなんて珍しいね」


義経】:たしかに不必要な外出はしないが(笑)
 「まあ、たまにはな」


【GM/由衣】:「えっと、水族館で待ち合わせしてるから……」


【ショウコ】:「じゃ、さっそく行こっか!」