王様の仕立て屋


 スーパージャンプにて連載中の作品、《王様の仕立て屋》。
 イタリアはナポリを舞台に、下町で仕立て屋を営む偏屈な日本人のお話。
 1話完結のスタイルで読みやすく、真剣な話でも独特の余裕というかゆるさのおかげで、非常にとっつきやすい。
 その一方で、ままならない現実やプロの厳しさも描かれていて、完成度も申し分なし。
 派手さはないが外れのない、安心して読める良作となっている。


 妙にセコセコした、今の環境にいるワシは、こういう余裕やゆるさをついつい忘れがちになってしまう。
 まだまだ『物語美しく、現実見難し』のワシ仮説は覆らないようだ(肩をすくめて)