誰がための命 本編9
【優】:もう駄目もとで、パパに言ってみる。
おねだり倒してやる!
【GM】:おねだり倒す……。
新しい表現だ、それいただき(一同笑)
それでは夜の出鱚樹家。
由緒正しい家柄で、昔では華族に位置していたこともあります。
それゆえ、かなりな広さの土地と家を持っています。
家を構成する人間も、官僚や企業のトップや社長など、そうそうたる面子ですね。
優の父は3男坊なのですが、それでも大友製薬の重役補佐を務めています。
【優】:パパが帰ってきたら、さっそく会いにいきます。
「パパ、おかえりなさい!」
【GM/優パパ】:「やあ、ただいま。学校はどうだい、優?」
【優】:「わたしは順調だよ」
【GM/優パパ】:顔を近付けて、優をしばらく見た後、ニコリと笑います。
「そうみたいだね。でも何か悩み事があるんじゃないかな?」
【優】:「!?」
【信衛門】:エスパーか、あんたは!?(一同爆笑)
【鉄子先生】:恋人はサンタクロースならぬ、パパはニュータイプ!(一同爆笑)
【義経】:その文脈だと怪しい意味になるぞ、『パパ』が!(一同大爆笑)
【鉄子先生】:間違っとらんやないか! GMの口調がそれっぽいんやから!(爆笑)
【優】:は、話を戻しますよ(笑)
「なんか、この近くの山を開発するって話があるみたいだけど……」
【GM/優パパ】:「そうだね。10年ほど前に起こった事故で封鎖されて以来、手づかずだったからね。市や国も手放している状態だから、市の活性化のためにもリゾート開発することになったみたいだよ」
【優】:「それなんだけど……あそこ野犬とかいっぱいいるから、面倒じゃない? 手間かかりそうだから止めようとか、そんな話出てない?」
【GM/優パパ】:「そういう話は出てないね。優は止めてほしいのかい?」
【優】:「うん。私の悩みっていうのも、その開発に関係あるの」
【GM/優パパ】:「もう決定事項だからね。誰が何言っても、止まらないよ。犬が心配なのかい?」
【優】:「あ、う、うん」
【GM/優パパ】:「ごめん、パパでもどうしようもできないよ。それに明日にも工事が入る。野犬の処理班も連れてね」
【優】:「処理班?」
【GM/優パパ】:「うん。こちらの系列ではあるみたいだけど、個人的にはうさん臭い印象を受けてしまうよ。荒っぽい仕事もやっているようだし」
【信衛門】:聞き捨てならない発言だ。
明日着工?
【優】:じゃあ、「無理言ってごめんね」と言って部屋出た後に、みんなに連絡!
【鉄子先生】:これはどうしようもないわね。
……最後の手段に出るか。
【義経】:それしか、ないようだな……。