誰がための命 本編7
【優】:……それって、もしかして?(自分を指差す)
【GM】:(頷く)
【GM/長】:「ここ10年ほどは、この山が立ち入り禁止になったらしく、人間が来なくなった。それは我らにとって良いことだった。だが、最近になって、再びここに立ち入ろうとする者たちが現れた」
【義経】:「キギョウか」
【GM/長】:「そうだ。来るたびに追い返したが、キギョウはしつこくやってきた。しかもそのたびに手強くなり、最近では低レベルながら悪魔憑きがやってきた」
【鉄子先生】:「大友グループが悪魔憑きを? だとしたら問題ね」
【GM/長】:「キギョウの名前は知らん。仲間ではあったようだが、別々に動いていた。悪魔憑きたちはキギョウの者からは『駆除係』と呼ばれていたがな」
【優】:心臓に悪い話が続くなぁ。
でも、パパが直接携わってるわけじゃないかな?
【GM】:長の話だけ聞けば、ですね。
【信衛門】:うー、俺たちが企業に敵対するわけにもなぁ。
【鉄子先生】:それは下手すると、社会的に抹殺されそうね……。
【義経】:人としての生活がある以上、あまり表だっては行動できないからな、私たちは。
【優】:開発規模って、けっこう大きかったりする?
【GM】:山をまるまるリゾート地にする計画なんで、それなりにデカイ話です。
あと、大友グループ側もすぐに開発に取り掛かりたいみたいですね。
ライバル会社に邪魔されたくないんでしょう。
【優】:……。
【GM/長】:「キギョウがあまりに必死なのでな。こちらも動きがあれば、すぐに動けるように仲間に辺りを見回らせていたのだ。その時に、10年前の契約を思いだした」
【義経】:だから犬が大量に出現したのか。
奇しくも、繋がったな。
【鉄子先生】:(苦々しい顔で)嫌な繋がりかたしてくれたものね……。
【義経】:……まったくだ。
【GM/長】:「この山に近付く人間どもを、駆逐できるだけの力が必要なのだ。強い悪魔寄生体を吸収して、力を蓄えねばならん」
【信衛門】:「他にないのか、対抗する手段は?
【GM/長】:「ならば。与えた寄生体の代わりに、誰でもよい、最低でもお前たち以上の強さの寄生体を吸収させるのなら、助けても構わん。疲弊するまでに、ヤツらを駆逐できるだけの力があればよいのだ」
【一行】:ぐ……(悩む)