誰がための命 本編1
【GM】:始業式の翌日の土曜日。
教師サイドに移りましょう。
それぞれどうします?
【信衛門】:まずは鉄子先生の出方を伺うので、行動保留。
さりげなく合流したい。
【GM】:では、鉄子先生は?
【鉄子先生】:もちろん、『アイアンメイデン』のメンバーと共に、学校の食堂でお茶会を開く。
ただし、今回は千春ちゃんを狙う不審者対策会議を兼ねて。
『アイアンメイデン』……清涼学園生徒、ひいては全ての乙女の貞操保護を目的として掲げている、公然秘密団体である。
当然ながら、メンバーは女のみで構成されており、男子禁制。
まさしく『鋼鉄の乙女』の名にふさわしい、堅牢な組織である。
【鉄子先生】:「みんな、これを見て」
と、千春に関する資料をバサっと出す。
最近不審者を目撃したか?
もしくは資料から見て、怪しい人物との接触がなかったか?
その辺りの情報をメンバーに聞くことにしよう。
【GM】:その行動がどれほど効果をあげたかは、情報収集判定で。
【鉄子先生】:〈情報技術〉技能に(ころころ)……振り直しを最大限に利用して、30。
【GM】:完璧に分かりました。
資料やメンバーの話から、以下の情報が得られます。
8:鈴巻姉妹は双子であり、小春は生まれた時から大病を患っていた。 医者の話では5才まで生きられない、とのことだった。
14:姉妹が5才の時、思い出作りにと山に出かけた時に遭難。
すぐ発見されたが、不思議なことに小春の病気は治っていた。
18:鉄子先生が見た不審者らしき人物が、1週間ほど前から、大友市内でたびたび目撃されている。
それと前後して、大友市内で多数の野良犬や怪物の目撃があった。
【GM/メンバー】:「情報は以上になります」
【鉄子先生】:「なるほど。2人が山で遭難した際に、なにかあったと考えるべきでしょうね……」
GM、なぜ小春の病気が治ったのか、要因は分かるか?
【GM】:当時の担当医曰く、さっぱりだそうです。
一時、学会でも話題になりましたね。
【鉄子先生】:ふーむ……。
悪魔憑き絡みの可能性が出てきたようだ。
【信衛門】:そこで、昼飯を食いに食堂に到着。
「ふ―、月曜の授業の準備が終わった、と」(食堂の扉を開ける)
【GM】:ピキーン。
食堂に嫌な種類の沈黙が走る。
【信衛門】:「おや?お茶会ですか。ちょうどよかった、ワタシも喉がカラカラで。お茶を一杯……」
【鉄子先生】:「迎撃!」
【GM/メンバーたち】:「はっ!」
【信衛門】:「へ?」
事情も把握できぬまま、メンバーから172hitほど食らう信衛門。
いかに彼女たちが一般人で、彼が悪魔憑きとはいえ、耐久力にも限度があった(笑)
【鉄子】:「邪魔が入ったわね、今日は解散よ。あなたたちの情報はとても役だったわ。ありがとう」
そう言って、メンバーたちに優雅に微笑むぞ。
【GM/メンバー】:(頬を赤らめ)「……お、お役に立てて光栄です。それでは失礼いたします」
【GM】:そう言ってメンバーが去り、食堂は鉄子先生と信衛門の2人となった。
【鉄子先生】:「ふー……石山先生、悪魔事件に関して?」
【信衛門】:「あ、ああ……実は……」(息も絶え絶え)
【鉄子】:「この清涼学園……特にわたしたちアイアンメイデンには固有の決まりごとがあるの。それを早く覚えないと、近いうちに命を無くすわよ」
【信衛門】:「ああ、たった今痛感した」(一同爆笑)
【鉄子先生】:「……そうね、義経ちゃんや優ちゃんにも協力してもらいましょう」
携帯で合流を促すぞ。
【GM】:了解、いったん場面を移しましょう。