闇の憐れみ、光の裁き クライマックス５

【ＧＭ／志帆】：「え……っ！？」

【ショウコ】：「あたしがいつ重荷なんて言った！？　ふざけんじゃないわよ！　絶対、ぜったい助けるに決まってるじゃない！！」

【ＧＭ／志帆】：「ほら……やっぱり」

【ショウコ】：「志帆？」

【ＧＭ／志帆】：「……ショウコなら、そう言うと思ったから。だから、一人で死のうとしたのに」

【義経】：「……」

【志帆】：「ショウコが好きだから。ショウコには笑っている顔が一番だから……ワタシのことで悲しませたり、怒らせたくなかった！　だから！　死のうと思ったの！」

【ショウコ】：志帆…

【志帆】：「自分が死ぬか、相手を殺すか！　それしかなかった！　考えられなかった！　だから死のうとしたの！　でも、その時にもショウコはワタシに「死ぬな」って……。死ぬことができないなら……殺すしかないじゃない！！」

【ショウコ】：そんな……志帆、あたしは……」

【義経】：「なるほどな。安心した」

【ＧＭ／志帆】：「？」

【ショウコ】：「源さん？」

【義経】：「いや、私は浦上が、もうすこし鬱屈した人間だと思っていたからな」

【ＧＭ／志帆】：「……？」

【義経】：「明るいショウコ、強いショウコ、皆から好かれるショウコ……」

【ＧＭ／志帆】：「……」

【義経】：「これほど自分とは正反対な、恵まれた者が側にいれば、怒りや妬みを持ってもおかしくない。……しかし浦上は、ショウコにそんな感情を抱いてはいなかった」

【ＧＭ／志帆】：「わ、わたしは……」

【義経】：「むしろ野火を気遣い、心配をかけまいと必死に自分の苦しみを抑えた。それが逆に野火を心配させることにも気付かずに」

【ショウコ】：「……」

【義経】：「つまり。浦上はどうしていいか分からず、ただ暴れているだけの……言うなれば“子供”なのだ」

【ＧＭ／志帆】：「わたしは、わたしは……」
　身体を震わせ、なにかを堪えるように立ち尽くす志帆。

【ショウコ】：「志帆、もう帰ろう？」

【ＧＭ】：と、ここで。
　部屋で寝ていたリーダー格の生徒が起きてきて、きみたちを見とがめる。
　「な、なんですの、あなたたちは！」

【義経】：う、起きてきたのか。
　厄介だな……。

【ＧＭ】：部屋の前でさんざん話してましたからね。

【ＧＭ／リーダー格】：「不審者ですわ、不法侵入ですわ！　警察を呼びますわよ！　……これだから、庶民は礼儀知らずで汚らわしいのですわ！」