闇の憐れみ、光の裁き クライマックス2
【義経】:「それで、復讐の手段として、悪魔寄生体を寄生させていたわけか……。人の言葉を使っていても、やはり人とは違うな。そんなことをすれば、人間社会の秩序は崩壊してしまう」
【GM/律子】:「私に言わせれば、人間は報復を過剰に抑制し過ぎています。身の危険を感じない人間がどんなことをしているか、あなたがたも分かっているのでは?」
【優】:「当たってないこともないかもね……」
今回の志帆へのイジメを思い出しながら、ボソっと。
【義経】:「詭弁だな、力を与えた責任はどうする?」
【GM/律子】:「私は力という機会を与えただけです。それを生かすも殺すも、力を受け取った者次第」
【リュウヤ】:「ふー、やれやれ……。そろそろ話は終わりにしたいんだが?」
【ショウコ】:「目の前にいるのは、人間じゃなくて……悪魔寄生体だもんね。多分、分かってはもらえない」
【GM/律子】:「そう、いつまでも平行線です。そんな無駄な時間は誰にもないでしょう。……特にあなたがたには」
【GM】:そう言って、空を指差す律子。
【ショウコ】:?
つられて上を見ちゃうけど?
【GM】:月すらない夜空を、無数の光が川のように流れていきます。
見ようによっては幻想的な光景でしょう。
しかし……。
それを見たショウコは、自分の身体から血の気が引くのを感じることでしょう。
なぜならば、その光の川は発光する虫の大群であり、その先頭にたって、背中に生えた羽で飛行する志帆の姿を見たからです。
【ショウコ】:「し、志帆!?」
【GM/律子】:「野火ショウコさん。あなたが志帆という娘を大事に思っているのは、私でも分かります。助けたいという、その思いの強さも。その思いに、志帆さんも救われたように感じたはずです」
【ショウコ】:「……」
【GM/律子】:「……けれど、人の負の感情がそう簡単には消えるとは思わないことです。私の宿主や、私が力を貸した者たちがそうであったように……」
【義経】:「話の途中から嫌な予感はしていたが……貴様、浦上にも……」
【GM/律子】:「はい、もちろん宿しましたよ。……悪魔寄生体を」
【リュウヤ】:一歩進んで、律子の前に立ち塞がろう。
「ここは任せて先に行け! あの娘が動き出したということは、目的はひとつだ!」
【ショウコ】:「そんな!」
GM、志帆の進行方向には……
【GM】:もちろん、志帆をイジメた6人の家がある住宅街ですよ?
【義経】:「すまないが任せる! 野火、急ごう!」
〈飛行〉で追いかけるぞ。
【ショウコ】:「分かった! リュウヤさん、お願いします!」
〈身体強化〉で建物の間をジャンプして、最短距離で走ります!