闇の憐れみ、光の裁き 本編7


【GM】:さて、一方のリュウヤですが。
 6台の車が学園に入り、ほどなくまた走り去ります。
 その数分後。
 すっかり暗くなった道の向こうから、一人の美女が現われます。
 その美貌は、サングラスをかけていてなお、はっきり美人だと分かるほどです。


リュウヤ】:噂のあの女か?


【GM】:外見の特徴は一致してますね。
 彼女はスタスタと学園内へ入っていきます。
 守衛さんも顔パスしてますね。


リュウヤ】:学園関係者か?
 守衛に聞こう。
 「今入っていった人は、どんな人なんだ? 顔パスのようだが」


【GM/守衛】:「この学園の卒業生ですよ。よく覚えています」


リュウヤ】:本人まで学園関係者とは予想外だったな……。


【GM】:再びショウコたち。
 車が走り去った後、志帆はあなたたちを見ようともせずに、校門に向かいますよ。


【ショウコ】:止めて話を聞くー!
 「ねえ、志帆! いったい何があったの!?」


義経】:「なりゆきとはいえ、こちらも無関係ではなくなった。事情を説明してもらえないか?」
 まあ、義経としてはあまり言いたくないセリフだが。


【優】:強引なこじつけになっちゃうからねー。
 「いいかげん聞かせてよ、絶対悪いようにはしないからさ」


【GM】:ショウコたちの声も振り切って行こうとする志帆ですが、突然ピタリと足を止めます。


【ショウコ】:ん?


【GM/女性】:校門のほうから向かってくる女性が一人。
 義経と優が、昨日の夕方に出会ったあの女性です。
 女性はにこやかに笑みを浮かべ、義経と優を見て言います。


【GM/女性】:「また会えたわね?」


【優】:「あなたはたしか昨日の……」


義経】:「この学園は関係者以外、立入禁止のはすだが……」


【GM】:義経のその疑問に、志帆が計らずも答えます。


【GM/志帆】:「律子おばさん!」


【優】:おばさん?


【GM/女性】:「自己紹介する約束だったわね。私は浦上律子。志帆の伯母にあたるわ。市外の大学にいたんだけど、今度教師として就職が決まってね、大友市に戻ってきたのよ」


義経】:「それは本当か、浦上?」


【GM/志帆】:「ええ」
 こくりと頷く。


義経】:「……」
 府には落ちないが、ひとまず自己紹介し返そう。


【ショウコ】:あたしもしときます。


【優】:相手が名乗った以上は、こっちも名乗ります。


【GM/女性→律子】:「ところでどうしたの、こんな夜遅くに学園で? なにか立て込んでいるようだけど?」


【ショウコ】:「それは……」


義経】:「待ってくれ、野火。面識があるから、こちらから話す」


【ショウコ】:「え? あ、うん」


義経】:「律子さん、でしたか。昨日、困ったことがあれば相談にのる、といっていましたね」


【GM/律子】:「ええ」


義経】:「では今、相談にのっていただきたい。私たちに関する重要なことだ」


【GM/律子】:「ええ、いいわよ」


義経】:「立ち話する内容でもない。まずは場所を変えたいと思うのだが」


【GM/律子】:「なら喫茶店でいいかしら? この辺りの店なら知っているから」


義経】:「それはお願いする」


【GM/律子】:「志帆もそれでいいのね?」


【GM/志帆】:「伯母さんがそう言うなら……」


【GM】:では、喫茶店まで場所移動ですかね。
 徒歩ですが。


リュウヤ】:なら、オレも隠れながらついて行くぞ。


【GM】:了解、〈隠密〉で判定をどうぞ゜


リュウヤ】:目標値は言わずか。


【GM】:ええ、まあ。


リュウヤ】:ならば(ころころ)……1回振り直して、20。


【GM】:(ころころ)……はい、分かりました。