闇の憐れみ、光の裁き 本編6


【ショウコ】:……。


義経】:……。


【優】:……。


【ショウコ】:「はあ〜? あんたたち、そんな理由で……!」
 思わずプッツンして向かって……


義経】:それは止めるぞ。
 「野火」


【ショウコ】:「み、源さん……!?」
 いちおう落ち着きますけど、顔は険しいままで。
 「……」


義経】:(溜め息をついた後、6人を静かに見据え)「おまえたちはそんな理由で、人一人の人生を狂わせようとしていたのか。それ相応の罰を受ける覚悟はできているのだろうな?」


【優】:「最っ低だわ、あんたら」


【GM】:6人はただ押し黙ったままだ。
 ショウコたちの怒気への怯えと、図星をつかれたことで何も言えない。


リュウヤ】:オレはその間、人の出入りをチェックしたいんだが。


【GM】:可能です。
 まだ誰も出入りしてませんね。


義経】:「出鱚樹、残っている教諭に来てもらえるよう、頼めるか?」


【優】:「OK、任せて」


【GM】:残っていたのは、志帆のクラスの担任でした。
 ほどなく優に連れられて、みんなの話を聞きます。
 とりあえず、親御さんを呼ぼうということになりました。


義経】:「教諭、イジメを目撃されたことはありますか?」


【GM/先生】:「いえ、見てませんよ。そもそも私のクラスでイジメなどあるわけが……」


【ショウコ】:「じゃあ、これはなんですか!?」


【GM/先生】:「それは……感情の弾みということもありますし。それに彼女たちだけに責任があるとも……」


【ショウコ】:「志帆に責任があるってことですか! それは!?」


【GM/先生】:「い、いえ、そういう可能性もないとは言えない……と思ったまでで……」


リュウヤ】:こりゃダメだな。


義経】:どうも典型的な事なかれ教師のようだな……。


【GM】:そうこうしているうちに親御さんたちが到着。
 そそくさと子供を連れて車に乗り込みますね。


【ショウコ】:事の次第を説明しますよ!


【GM/親たち】:「うちの娘に限って、そんな。言い掛かりじゃありませんこと? 娘たちの話だと浦上さん、成績が落ちて当たり散らしているそうじゃありませんか」


【ショウコ】:な、なんだとうー!!


【GM】:怒り心頭のショウコを無視して、車は走り去っていきます。
 担任も調査しようなどと、当たり障りのない事を言って、逃げるように学園を出ますね。
 志帆は、その一部始終を冷えきった眼で見ているだけでした。