「マリア様が見てやがる」 オープニング1


【GM】:それでは本編です。
 今は昼休み。
 ショウコと義経はクラスメートで友人でもある〔高木 陽〕(たかぎ あかり)とお昼を食べているところ。
 ところで2人は弁当ですか?
 それとも何か買ってます?


義経】:私は弁当だな。
 ちなみに私は外部生で、寮に住んでいることでいいかな、GM?


【GM】:了解。


【ショウコ】:あたしもお弁当で。
 買うと高くつくし。


義経】:悪魔憑きは大食いだからな。
 ドカ弁サイズになると、母親も大変だろう(笑)


【ショウコ】:お父さんだったりして(笑)


鉄子先生】:親父が作っとるんか(笑)


【GM】:あっはっはっは(笑)
 で、一方の陽はパン。
 いつもはお弁当のはず、なのにパンを持って来てるのは、もしかしたら初めて見るかもしれない。


義経】:ほう。
 「陽、今日は弁当ではないのか?」


【GM/陽】:「うん。今日はウチの親の結婚記念旅行の日でね。前からウキウキしてて、お弁当作り忘れたんだって。ドジだよね〜」
 そう言って、やれやれといった感じで、肩をすくめる仕草をする。


義経】:苦笑して、
 「ふむ、それは大変だな」


【ショウコ】:「あたしの父も同じようなものかな」


義経】:……オーラを纏って、宙に浮きながら弁当を作るドジな父親って、想像しにくいんだが(笑)


鉄子先生】:どんどん親父のキャラが濃ゆくなっとるな(笑)


【GM】:まあ、そんな会話を続けていると。
 クラス担任が血相を変えて、入ってくる。


【ショウコ】:な、なにごと?


【GM/担任】:「高木さん、すぐに大友市民病院に行きましょう! ご両親が事故に遭われたとのことです!」
 急な知らせに騒然となるクラス!


【ショウコ】:「あ、陽ちゃん?」


【GM/陽】:「え? で、でも……なに? なんで!?」
 ガタン、と陽が急に立ち上がったせいで、座っていた椅子が音を立てて倒れる。陽は突然のことに混乱している様子だ。


義経】:「落ち着け、陽。まずはご両親の所に行くのが先決だ。分かるな?」


【GM/陽】:「え、あ……うん。ありがとう、源さん。行ってくる!」
 陽は、慌てて先生とともに病院へ向かう。


【ショウコ】:「大丈夫かな、陽ちゃん……」


義経】:「うむ、後で……」


【GM】:と、そこで2人にクラスメートが話しかけてくる。


【GM/クラスメート】:「野火さん、源さん、よろしかったら放課後、わたしたちでお見舞いに行きませんか?」


【ショウコ】:「も、もちろん」


義経】:「そうだな、あの様子では陽自身が参ってしまいそうだからな」


【GM】:わたしも私も、と声があがり、最後にはクラス全員でお見舞いに行くことになった。


【ショウコ】:すごっ!?


義経】:……たいした人望だなぁ。


【GM】:そう、明るく裏表のないうえに、気配りもできる人柄。
 そんな陽だからこそ、これほどの人望が得られているんだね。


義経】:ふーむ、そこまでいくと、ひとつの才能だな(一同笑)


【GM】:(あ、いいとこついてるなぁ)