「マリア様が見てやがる」 設定篇


 しかして本格的キャラメイク開始。
 とはいえ、データ部分はサイコロさえ振ってしまえば、後は選んだ共生生物や職業のデータを写すだけ。
 かなり簡単で、初めてのキャラメイクにも関わらず10分ほどで終了し、残すは名前や生い立ちなどのパーソナリティだけである。
 改めてよくできたゲームだと思う。




【GM】:それでは生い立ちからいきましょうか。PL1からどうぞ。


【PL1】:(コロコロ)……んー、生まれが『宗教家』で経験が『TVに出てた』、悪魔的特徴が『両目が金色』かな。


【GM】:いきなりドギツイっすね(笑)


【PL1】:しかも『自分から望んで』寄生されて、悪魔寄生体を『宇宙の侵略』と……(一同爆笑)


【PL3】:どこの電波やー(笑)


【PL2】:よし、主役決定っ!(笑)


【PL1】:え、いきなり!?(笑)


【PL2】:はっはっは(笑) じゃあ、こっちも振るか(コロコロ)……両親が『サラリーマン』か、普通だな。(コロコロ)……『悪魔憑きに襲われた』経験があって、『いつの間にか』寄生された、と。
 で(コロコロ)……『胸に大きく深い傷』ぅ!?


【PL1】:めちゃめちゃ襲われてますな(笑)


【PL3】:それはいつの間にかじゃなくて、襲われた時に寄生されたんやないんか?(笑)


【PL1】:そっちのほうがヒーローっぽいじゃないですか。
 主役はお返しします(笑)


【PL2】:いらんいらん(笑)


【PL3】:こっちか。(コロコロ)……生まれが『組織の長』で『大失恋』して、『畏怖を覚える美形』?


【PL2】:それおかしい! なんで美形で振られるんや(笑)


【PL3】:ダイスに聞け、ダイスに(笑)
 続いて(コロコロ)……『家族や恋人を守るために』戦う……。


【PL1】:引きずってる、引きずってる!(笑)


【PL2】:たとえ大失恋しようと、その身は愛する者のためにー!(笑)


【PL3】:ぬー、女子校にいるんだから、百合な人にするか。
 (PL1を指差して)振ったのはおまえのキャラじゃー(笑)


【PL1】:私のキャラですか!?(爆笑)
 そんな覚えはないっすよ(笑)


【PL3】:意識もされていないー、完全に負けたー!(一同爆笑)


【GM】:……みんな、ずいぶんと個性的な人生ですな。
 っていうか、どの辺りがお嬢様?(一同爆笑)
 《マリみて》らしさが皆無に見えますが。


【PL3】:そもそもこういう学校って、ある程度エスカレーター式じゃないのか?


【PL2】:きっとあれだ、外部入学生と内部入学生に分けて募集してるんよ。
 ほら、解決した、やったね(笑)


【GM】:(なにか思いついた)……ではそれで。
 きっと学園長だか理事長が、広く人材を集めるために、なにか一芸に秀でた者を入学させているんですな。
 となると、あれがああで、こうで……ふふふ(笑)


【PL3】:なにか思いついたらしいな(笑)




 当然。
 キャンペーンになった時のネタは、すでに完成。
 あとは続けるために、面白いセッションをするだけだ。
 GMはそう考えると、ニヤリと笑った。