『悪魔憑きは黄昏に舞う』リサーチ2

謎の地下施設にて




ジョジョ】:「それは…」
ここでシーンのカメラが下に下がって行く。
【一同】:?
ジョジョ】:どんどんカメラが下がって…ハムスターのおれが写る(一同爆笑)

【フェイト】:(爆笑している)あのシルエットは何だったんですか?
ジョジョ】:ふ、たった今、悪魔化が解けたのさ(一同再爆笑)
【先人】:せっかくいい場面だったのに(笑)
【GM】:(笑)
ではそこで、ジョジョの分の情報判定をしましょうか。目標値は20。〈隠密〉技能もありで。
ジョジョ】:20?〈隠密〉上級だから(ころころ)…楽に出た(笑)
【GM】:あ(笑)…では“シクス・ブレード”を追跡したジョジョは、ある光景を目にします。
ここからは回想シーンで。
【一同】:おぉー。




まるで学校の講堂を思わせる巨大な空間には今、何十何百という研究者らしき男女が一切の乱れなく、整列していた。
彼らの前には一段高く作られた壇上があり、そこには白衣を着た3人の男女が立っていた。
1人は、まだ少女ともいえる女性で、柔らかな笑みを浮かべていた。
1人は、教師か医者のような「先生」といった印象のメガネをかけた男。
人当たりのよさそうな雰囲気だが、レンズの向こうの瞳は氷のように冷たかった。
最後の1人は、初老の域に達しているだろう、男。
顔には深い皺が数本刻まれており、口の端をつり上げるように笑っている。
初老の男は仰々しく両手を広げ、話し始めた。


「諸君、人類は進歩するべきだ。
諸君、人類は進歩するべきだ。
諸君、人類は無限に進歩するべきだ。
人類の歴史とはすなわち、進歩の歴史だ。
飽くなき向上心を糧として、人類は不可能を可能にしてきた。
しかし、だ。
まだ足りない!
まだ人類には不可能なことが多過ぎる!
絶望的なまでにだ。
その絶望を打破するのが、我々が研究を続ける“悪魔寄生体”だ。
この、体長わずか1〜2mmほどの小さな生物の謎を解き明かした時、人類は神の、悪魔の領域に近付くことができるだろう!
諸君、あと一歩で、その高みが見える。
私と共に人類の新たな明日を見ようではないか?」


沸き上がる拍手と歓声。
それを聞きながら、初老の男は満足そうに片手を上げた。
「よろしい、では研究を続けよう。」




【GM】:以上の一部始終を、ジョジョは通気口から見ました。
ジョジョ】:まさか、“ヤツラ”がここまで派手に動くとは…急いで合流しよう。セラフィム事務所に戻る!
【GM】:ではジョジョが去った直後、白衣の女性が初老の男に話しかける。
【GM/白衣の女性】:「渡部教授、どうやらネズミが入ったようですが?」(一同爆笑)
【GM/渡部】:「構わんよ、利家(りのいえ)くん。むしろ好都合だ。予定通りに計画を進めてくれたまえ。」
【GM/利家】:(恭しく礼をして)「かしこまりました。」




【GM】:ここで回想シーン終了(笑)
【シンジ】:ああ、あの場面、絶対「ネズミが〜」のセリフが出ると思った(笑)
ジョジョ】:お約束やなぁ(笑)
GM、この施設の所在地って…
【GM】:はい…大友製薬本社の地下です。
【シルバ】:「やはりか。」
【シンジ】:「裏が取れましたね。」
【先人】:「オオトモ!そこが悪の枢軸デスカ!?」
【まほ子】:「ならすぐに…!」


パチ、
パチ、
パチパチパチパチパチ…。
突然の拍手に、その場にいた全員が事務所内の薄暗いところ……シンジたちから死角になっているところ……に振り返った。
そこには1人の、拘束具を思わせるボンテージに身を包んだ女が、小型のモニターを小脇に抱え、拍手をしていた。
女の顔を見たまほ子は、思わず息を飲む。
女の顔が、まほ子の仲間である少女、野火ショウコに酷似していたから…。