「ヒトモドキ」エンディング4〜チエ


池袋の大交差点にて


【GM】:最後のエンディングはチエです。PC1ですからね(笑)
【チエ】:あははは(笑)
【GM】:では、あの事件より…
【チエ】:うんうん。
【GM】:…10年後の夏。
【チエ】:へ…?
【GM】:アナタの元に1本の電話が掛かってきます。
【チエ】:………。…では今は、スナックのママということで。電話をとります。「(大変お水っぽい口調で)は〜い、こちらスナック『潤』でございますが…(一同爆笑)」
【GM】:待てぃ!なにゆえ刑事の娘でスケ番のチエが、スナックのママやねん!!?(一同爆笑)
【チエ】:なんでって…GMがいきなり10年後なんて言うからでしょうに!
【GM】:意味分からんっ!!(一同大爆笑)
ワシのせいちゃうわーー!!!(一同超爆笑)
【チエ】:(スルーして)それでGM、相手は誰なんですか?
【GM】:…片桐 由衣です。チエがスナックのママになってるとは知らず、電話の向こうで驚愕の声をあげます。
【由衣】:「チ、チエちゃんっ!?」(一同超爆笑)
【チエ】:「あれ、由衣ちゃん久しぶりー!びっくりさせちゃった?商売柄、ついね…(一同爆笑)」
【由衣】:「そ、そうなんだ(一同爆笑)
チエちゃん、今度会わない?」
【チエ】:「うん、会おう会おう!明日とか空いてるよ?」
【由衣】:「うん、それじゃ明日。」
【GM】:そして、翌日。2人は話しながら、池袋のメインの通りに向かう、大交差点を渡っています。
【チエ】:「由衣ちゃんて、何の仕事してんの?」
【由衣】:「絵本っていうか、童話をね…書いてるんだ。」
【チエ】:「ふーん、由衣ちゃんらしいね。」
【由衣】:「そう?」
【チエ】:「うん、由衣ちゃんは優しいし、想像力もあるからピッタリだよ!」
【GM】そんなふうに話していると、進行方向のほうから女子高生が何人かでお喋りしながら歩いているのを見つけます。
【チエ】:女子高生?
【GM】:その中に、金髪を赤いリボンで纏めた、西洋人形のような15〜16歳くらいの少女がいます。
彼女は片手にソフトクリームを持って、それをおいしそうに食べています。
【チエ】:まさか…。
【GM】:他の子が「いつもそれだね。なんでそんなに好きなの?」と尋ねると、少女はイタズラっぽく笑って「ないしょ。」と言います。それで残りの子も興味深々で質問しまくり、彼女たちは盛り上がっていきます。
そして、ちょうどチエたちと女子高生たちがすれ違った、その時。
【少女(NPC)】:「ありがとう、お姉ちゃん。」
【GM】:少女はそう言って、チエと由衣に微笑みかけます。
【チエ】:………!
【GM】:やがて交差点を渡りきり、由衣は女子高生たちが去ったほうを振り返り、チエに声をかけます。その表情は、姉のような母親のような顔です。
【由衣】:「チエちゃん…」
【チエ】:「うん…」




「人間に、なれたんだね。」
どちらともなく、そう呟いた2人。




東京は池袋、ある暑い夏のことだった。






ヒトモドキ、完。