「ヒトモドキ」リサーチ10〜牙行


正の事務所にて/全員登場


【GM】:ついに合流ですね(苦笑)
【牙行】:きっかけがなかったからな(笑)
【正】:で、これからどうするかね?
【チエ】:まずは情報交換でしょ。
【GM】:それはやったことでいいですよ。
【丈二】:そういえば…地下の研究室で見つけた日記を、少し読んでみましょうか。何かわかるかもしれません。
【チエ】:ならあたしは、エスちゃんから話を聞くよ。
【GM】:順に解決しましょう。
日記ですが、書いたのは三島博士のようです。主に人口生命…とりわけバイオテクノロジーでの研究を行っていたようです。ただ彼には資金がなく、せっかく理論を構築しても機材がない、と悩んでいました。
そこに話を持ち掛けたのが…。
【牙行】:メルキセデク…いやMMMか。
【GM】:そうです。
MMMは自分たちの使う兵器にすることを条件に、多額の資金と機材の提供を持ち掛け、三島博士もそれを受け入れたのです。そうしてほどなく3体の人口生命が誕生しました。
白兵能力に優れたエル、特殊能力に優れたエム、そして索敵能力に優れたエス
【チエ】:エスちゃんが生物兵器!?
【GM】:ですが、ここで三島博士は3体の、MMMへの受け渡しを拒否します。博士は、3体に愛着を覚え、自分の子供のように接していたからです。
日記ではここまでです。
【牙行】:なるほど。
【GM】:ここからは、エスが話した内容になります。
当然MMMはそれを許さず、3体の奪取にかかります。結果、三島博士は命と引換えに3体を逃がしました。「人間になって幸せに暮らせ」と言い残して。
【丈二】:………。
【GM】:この段階では、3体はまだ化け物のような姿でした。3体は人間になるための方法を考えます。そして1つの結論に至ります。
【チエ】:それって…。
エス】:「エスたちは、生まれる前からお魚ばかり食べてたの。だから体がお魚みたいだった。
だから思ったの、人間を食べれば人間になれるって。」
【PC一同】:………。
エス】:「なんにんもなんにんも食べて…ほら、こんなに近くなった。まだちょっとお魚の部分が残ってるけど、それも…。」
【チエ】:「…もうやめて!」
エス】:「お姉ちゃん?」
【チエ】:「外だけ人間に近付いたって、そんなの意味無いよ!人間になるっていうのは…!」
エス】:「なにを怒ってるの?チエお姉ちゃん?」
【牙行】:エスに言おう。「オマエ、間違ってる。」
エス】:「え?」
【牙行】:「人間になること、ヒト好きになること。オレ、おやっさん好き。オマエ、博士好き。その好き、みんなにする。オマエみんな好きになれば、みんなオマエ好きになる。それが人間なること。」
【チエ】:「エスちゃんは、由衣ちゃんや博士って人を食べようと思う?」
エス】:「ううん…。」(首を振る)
【チエ】:「だよね?…おんなじように、どんな人も食べちゃいけないの。そうしないと、本当に化け物になっちゃう。」
エス】:「人間、食べない…みんな、好きになる……。」
【牙行】:「それが分かるなら、オレとオマエ、友達。」手を差し出す。
エス】:「友達…友達!」
【GM】:エスは牙行とがっちりと握手します。
【牙行】:「アマゾン、友達!」(笑)
エス】:「友達!」(一同爆笑)
【丈二】:そこはボケてはいけないところですよ、牙行さん(笑)
【チエ】:…!そうだ!「エスちゃん、さっぎまたいに変身(魔獣化)してみて!」
エス】:「うん…んん〜っ……あれ?なれない…。」
【チエ】:「やっぱり…!」
エス】:「1週間、くらい、人間…食べてないのに…。」
【チエ】:「人間食べたりなんかしなくても人間になれる!今のエスちゃんがその証拠!」
エス】:「人間に…エルやエムも…。」
【牙行】:「良かったな、オマエ。」
エス】:「うん!」
【GM】:…さて、ここでチエの携帯に着信が入ります。表示は由衣のようです。
【チエ】:ん?すぐ出るけど。
【GM】:では、ここでシーンを終わります。