オオカミ砦と太陽のメダル〜モンスターメーカーRPGホリィアックスその3

●迫り来るオークたちを魔法で振り切った5人は、突き当たりの部屋に入る。
そこは書庫であった。
魔術師たちが思わず本を物色している間に、他の3人は奥の部屋を調べる。
そこは小部屋で、こちらに背を向ける形で机に座っている男が熱心に本を読んでいる。
どうやら学者らしい。
ミルフィーユが声をかける。


ミルフィーユ】:あのー、なにされてるんですかー?
【学者風の男(NPC)】:うわ!あなた方は!?(ミルフィーユを見て)
ミルフィーユ】:?
【学者風の男】:ああ、なんだろうこの気持ちは…あなたから目が離せない…!
全身がふるえて…胸がドキドキする!
こ、これが恋…!?
ミルフィーユ以外の一同】:いや、違うから(笑)


学者風の男はエランドと名乗り、自分が黒魔道士に連れ去られ、計画の手助けをさせられているのだと言う。
その計画とは、太陽のエネルギーを奪い破壊兵器に転用するという、恐るべきものだった。


【エランド】:天気が悪い今はともかく、晴れればすぐにエネルギーが充填されてしまいます!
【エランド】:最上階までの道は私が知っていますから、案内しますよ。
今まで黒魔道士に逆らう勇気が持てなかったけど…(ミルフィーユを見る)
ミルフィーユ】:?




●礼拝堂の裏の階段。
それが最上階への道だった。
礼拝堂の中に入った6人は、オークたちの待ち伏せを受けてしまう。
突破するには、階段の前に陣取る隊長らしきオークをどかすしかない。
ミルフィーユとオムライスの奮闘により、なんとか突破に成功する6人。
扉に鍵を掛け、とりあえずの時間を稼ぐ。




〜クライマックス〜
ついにラムトは何度も夢で見た、黒ずんだ鉄の扉の前に立った。
この奥に黒魔道士と…彼女がいる。
勢い込んで扉を開ける。
そこには太陽エネルギーを集めるためとおぼしき、複雑な装置があった。
ラムトたちの真正面の机に座っていた黒魔道士が憎々しげにラムトたちをにらみ付ける。


【黒魔道士(NPC)】:ようこそ、私の計画を邪魔しにきたものよ。
ほう、閉じ込めておいた者たちも一緒か?
素晴らしい手並みだな…。


ラムトは焦っていた。
いるはずの人物が、彼女がいない!
夢で彼女がいた場所には、ただ金色のメダルがあるのみ。


【ラムト】:彼女はどこだ!?
【黒魔道士】:ふん?君も私と同じ魔術師のようだな。
どうだ、私と手を組まないか?
【ラムト】:なにを…!?
【黒魔道士】:まあ、そう言うな。
私の話を聞いてくれ、そして…


いつの間にか6人は、黒魔道士の幻覚に捕らわれようとしていた。
黒魔道士の魔力は強く、6人は次々と抵抗に失敗してしまう。


【ラムト】:他の人はみんな失敗?
…ていっ!(ダイスをふる)


気合いも空しく、抵抗できないラムト。
しかし、ここでハプニングが発生し、ミルフィーユが正気にかえる。
すかさずミルフィーユがラムトを起こし、反撃にうってでる。
ミルフィーユの剛拳が、正気にかえったオムライスの魔法と、マルスのスリングが、黒魔道士の息の根を止める。
黒魔道士は最後にラムトの精神に打撃を与え、道連れにしようとする。
再び幻覚に捕らわれるラムト。
しかし、幻覚の中で彼女の助けを借り、黒魔道士にカウンターを叩き込んだ。


こうして、世界を脅かそうとしていた計画は、未然に阻止された。




〜エンディング〜
●やるべきことのあるロリエーンとエランドと別れたラムトたちは、自分の滞在していた街へと戻る。
今回の冒険について話し合うマルス、オムライス、ミルフィーユの3人。
そして…




●夕焼けが空を染める中、ラムトは宿の2階にある自室の窓から外を眺めていた。
とりとめのないことをかんがえながら、窓を閉めようとした時、自分の胸からさがっているメダルを見る。
少し前までは恐怖の兵器だったそれも、他の人にとってはもうなんの力もない、ただの飾り。
でもラムトにとっては…。
メダルの表面に彫られている美しい乙女が微笑んだように見えたのは…きっと彼の気のせいなのだろう。




〜ワシの感想〜
意外に長くなってしまった(苦笑)
やっぱり描写はスペースをつかうなぁ。
さ、つぎはアリアン学園のレポートを書かなきゃ。