デモンパラサイト〜闇の憐れみ、光の裁き2

●事件を調べるため、放課後に甘味処にて合流するPCたち。
合流前に集めた情報を総合すると…


∴志帆は2年に上がり、ショウコと別のクラスになってから暗くなり、塞ぎ込むようになった。それはクラス内でのイジメが原因らしく、親や教師に相談しても相手にしてもらえなかった。
∴事件の被害者の傷口は貫通して焼け焦げており、硝煙反応も検出できなかった。
∴謎の女はどうやら‘恨みを持つ’人間に接触しているらしい。また、ショウコたちの学園の制服を着た少女と話していたところも目撃されている。


【ショウコ】:この事件に志帆が巻き込まれてる?
【優】:本人に直接聞いた方がいいんじゃない?
【流也】:だろうな。謎の女とも関係があるかも知れん。
義経】:では自宅に向かおう。
【GM】:(無言で判定している、出目は6ゾロ)


即座に行動し、店を出るショウコたち。
その後ろの席に座っていた美女は、そっとほくそ笑む。


【美女】:ふふっ、ほんとにすぐだったわね。これも運命かしら?




●自宅を訪れたものの、志帆はまだ帰っていなかった。
出て来たメイドさんに伝言を頼み、学園へ向かうショウコたち。
志帆のクラスには向かう途中までは明かりが灯っていた。
まだ学園にいると確信したショウコたちは部外者である流也を残して、校舎内へ。
教室へ向かうが、すでに誰もいなかった。
しかし、机は数人が争ったかのように位置がズレていた。
「校舎裏か?」
そう思いたった3人は校舎裏へ急ぐのだが。


【優】:〈無重力運動〉!壁を下りる!
義経】:待て、あまり目立つ行動は…
【ショウコ】:〈身体強化〉で飛び下りる!
義経】:(頭を押さえながら)…〈飛行〉で飛ぶ。


志帆を端に追い詰め、棒などを持って囲んでいた6人の生徒たちは、いきなり現れた3人に驚く。
6人を問い詰めるショウコたち。
あまりの気迫に、思わず答えてしまう6人。
志帆へのイジメは、受験勉強によるストレスの発散が目的。
あまりに単純で幼稚な動機だった。


【ショウコ】:あんたたちっ…!そんな理由で…!!
義経】:(ショウコを制しながら)その程度の理由で、おまえたちは…人一人の人生を狂わせようとしたのだ。相応の罰は覚悟すべきだな。
【優】:(汚いものをみるような目で6人を睨んでいる)


その後、セラフィムからを応援を呼び、6人の記憶を改ざん。
その影響で気絶した6人は、志帆のクラスの担任が連絡して、親が引き取った。
その親たちにも事の次第を伝えるものの、「ウチの子に限って…」とお決まりのセリフで、相手にもされなかった。
それは担任も同様であった。


【志帆】:………。(冷めた眼で6人やその親、担任を見ている)


ショウコたちと志帆が校門を出たところで、流也の背後から美女が現れる。


【美女】:ふふっ、また会ったわね。約束通り自己紹介するわ。


美女は〔浦上 律子〕と名乗った。
志帆の遠い親戚だという。
この学園のOBで、別の学校の教師であるとも。


義経】:(律子に)相談にのってくれると言っていたな。実は親友の事で悩んでいる友人がいてな…


「立ち話ではどうも…」と続け、甘味処へ向かうショウコたちと志帆、そして律子の6人(流也は隠密で隠れて付いて来ている)。




●甘味処に向かう途中、奇妙な虫の群体が、複数で6人の生徒たちの方へ飛んで行くのを見た流也。
単独で追跡すると、群体は生徒の部屋を見張っていた。
こともなく、群体をたおす流也。
しかし、すでに他の群体の足取りを見失った流也はショウコたちと合流に向かう。




●流也と合流後、甘味処にて悩んでいる友人の事を話す義経


義経】:…その友人は、親友が苦しんでいることに気付かなかったことを、とても悔やんでいる。親友をなんとか助けたいと思っているのだ。
【志帆】:………。
【律子】:なるほど。…ショウコさん。その親友を本当に大切に思ってるのね。
【ショウコ】:もちろん!志帆は…


ショウコは志帆への気持ちを、精一杯、言葉にして伝えた。
その思いは言葉では表せないことは、その場にいる全員が理解できた。


【志帆】:…!(突然立ち上がり)ち、ちょっとトイレ…!(慌ててトイレに駆けこむ)


志帆がいなくなった後、律子が静かに言った。


【律子】:…お話しはわかりました。これ以上の事は学園の屋上で、話し合いましょう…。


そう言った律子の気配は、明らかに人のそれとは違っていた。




(続く)