デモンパラサイト〜マリア様が見てやがる3

〜シナリオ本編〜
陽の付き添いで、大友市民病院を訪れたショウコと義経
医者との話が終わった陽は、青ざめた顔で両親の容態を皆に伝える。


【陽】:傷がひどくて…今夜が…峠、なんだって…。


突然起こった事に取り乱す陽。
それを義経が励ます。


義経】:しっかりしろ、陽。お前がそんなことでは、誰がご両親を守るというのだ!
【陽】:うう…ああああっ!


堪えきれず泣く陽を、抱き留める義経


鉄子】:あの子はたしか…。


事件の手掛かりをつかむため、病院へやってきた鉄子は、付き添いの生徒たちから離れて陽を見ている女生徒に気付く。
鉄子はその女生徒を知っていた。
名を〔東海寺 マリア〕といって、日本人とアメリカ人のハーフ。金髪の縦ロールが特徴。多方面で活躍する天才である。
実力は本物だが高慢な性格が災いし、人望だけが欠けていた。
そのコンプレックスから、陽には事あるごとにカランでいた。
そんな彼女が…


【マリア】:わたくしも高木さんが心配で来ましたのよ。…高木さん、心を強く持ってね?


などと労りの言葉を言ったものだから、鉄子を始めとして、そこにいる生徒たちが全員驚いた。
それには構わず、マリアは陽に何事かを耳打ちした後、去っていく。


義経】:陽、東海寺に何を言われたのだ?
【陽】:知り合いのお医者様が必ず治せる、って…。
【ショウコ】:源さん、そろそろ…。
義経】:ん、そうだな。


あまり長く付き添うわけにもいかない。
誰ともなく、そう判断したクラスの皆は病院を出ることにした。
そしてマリアを不審に思い、調べようとする鉄子も。




ネットや聞き込みにより、情報を集める鉄子
努力のかいもあり、以下の情報を入手することに成功した。

∴1ヶ月ほど前から夜の繁華街などで見掛けられ、親しい者を亡くした人に声をかけていた。
∴被害者(失踪者)に共通するのは、親しい者を亡くし落ち込んでいたこと。

ただし、判定に成功するために振り直しを多用したため、反動に苦しむことに。


鉄子】:反動は(表を見ながら、ダイスを振る)…12?
【GM】:“顕現”「利き腕が瞬時に悪魔化する」
鉄子】:バキバキバキっ!「ありがとう、助かったわ!…それじゃ、失礼!」その場から逃げる!


また、ショウコや義経もクラスメートから噂話を聞き、情報を手に入れる。

∴街の繁華街で高校生くらいの少女が被害者に声をかけていた。
∴少女は金髪の縦ロールであったという。


ここでセラフィムからの連絡が入り、病院にて合流、情報交換を果たすPCたち3人。


【ショウコ】:じゃあ、先生に連絡を…
鉄子】:はっ!ショウコちゃんからの着信!?
【ショウコ】:私じゃ上手く説明できないから、源さんから話してもらえません?
義経】:わかった(携帯を受けとる)。
鉄子】:(ピッ)好きよ――――っ!!(突然絶叫)
義経】:……。
鉄子】:……。
義経】:お気持ちは大変ありがたいが、今はそれどころではないのです、郷田教諭。実は…。
鉄子】:…(脱力してうなだれている)


目的は陽を守ることである。
この事件の犯人、マリアから。




(続く)