《レレレ》リプレイ 『グラフィティ〜黄昏色のポートレート』第3幕


 ゴールデン・シノヤマ賞。
 世界的カメラマン、キジュウロウ・シノヤマの名を冠した賞であり、プロのカメラマンを目指すものにとっての登竜門である。
 世界中から、カメラマンの卵たちがその腕を振るった写真が集まり、そして優勝を目指して競いあう。
 これは、そんなゴールデン・シノヤマ賞に参加した、ある年の、あるカメラマンたちの物語である。




【GM】:主な舞台は、コンテストが開かれる、イギリスの地方都市。まずは、画面が青空を映す。そこから、徐々に街を上空から見下ろすアングルで撮っていくわけだ。画面はあるところに向かって、段々と下りていく。途中途中でカメラのシャッター音とともに、スタッフロールが入るぞ。

【ポルッカ】:なんだか、フランス映画みたいね。

【ウォン】:アメリカ映画なら、場末のバーかなんかで語り合うところだな。

【GM】:スタッフロールも主演紹介のみとなり、画面も街中まで降りてくるわけだ。さ、ここからの紹介はアドリブだ。好きな順番で演出してくれて構わないよ!

【ピカット】:なら、俺から行こうか。

【GM】:OK、まずはピカットからだ。

【ピカット】:街中まできた画面が映すのは、学校。いわゆる芸術学部の専門校だ。その写真部から始まる。

【GM】:いいね。

【ピカット】:部室内では練習のために、モデルーーつまり、俺ーーの写真を撮っている。
(純朴そうな青年の声で)「はい、今日はこれで終わり。みんな、よく頑張ったね」(一同爆笑)

【飛鈴】:男がモデルなの!?(笑)

【ピカット】:なにか問題でも?(笑)
「片付けをしたら、みんな帰っていいよ」

【GM/部員】:「先輩。今度のゴールデン・シノヤマ賞、出るんですよね?」

【ピカット】:「ああ、うん。もちろんだとも。もう何回か落ちちゃってるからね。今度こそは入賞したいよ」

【GM/部員】:「だったら、おれたちの相手なんてせずに、賞に専念してくださいよ! 先輩の足は引っ張れないですって!」

【ピカット】:「僕は大丈夫だよ。それにね、僕はみんなと上手くなっていきたいんだ。みんなと一緒にいることで、新しい視点に気付くときがあるんだよ」

【GM/部員】:「……分かりました。頑張ってください! 精一杯応援させていただきまっす!」