「ヒトモドキ」準備編

ある日曜日のこと。
ワシことhige_gunは、とあるコンベンションでGMをしようとしていた。
使用システムは《ビーストバインドNEWTESTAMENT》。
PLは4人。
レギュレーション等を書き込んだ掲示板をみていたらしく、卓が成立してからPC作成までの流れはスムーズだった。


【PL1】:あたしでいいですか?じゃ、PC1やります。
GM、PCは男じゃなくてもいいんですよね?
【GM(hige_gun)】:ええOKですよ、片桐由衣を守ろうとしてくれればいいんで。
【PL2】:なら私はPC2を。
【PL3】:俺はPC3で。
【PL4】:PC4いただきます。
【GM】:確認をとるということは、PL1さんのPCは女の子ですか?
【PL1】:はい、《奇面組》のうるちえちゃんみたいな子で。ヒロインが〔ゆい〕ちゃんだし(笑)
【GM】:奇面組ですか、懐かしい。ちなみにどっちですか?
【PL1】:《ハイスクール奇面組》ですね。昨日読んだんですよ〜(笑)
【GM】:ハイスクールですか、ワシは《3年奇面組》の方を…
(しばし、PL1と《奇面組》話に花を咲かせる)
【GM】:…では配役が終わったところで、PC作成に移りましょう。


【PL1】:GM、GM。お金が余りましたけど、どうしましょう?
【GM】:その額なら…ナイフでも買っとけばいいですよ。
【PL1】:何に使うんですか(笑)
【GM】:護身用ですよ(笑)
【PL1】:そんなバカな〜(笑)
【PL1&GM】:はっはっは(笑)
【PL3】:…よし、決めた。PCのコンセプトは仮面ライダーアマゾンだ。
【GM】:ほう、しぶいところを…。
【PL3】:変身するのはバッタじゃなくて、これだが…(言いながらなにか動物の写真を全員に見せる)
【GM】:…それは?ビーバーですか?
【PL3】:これはプレーリードッグといって(しばしプレーリードッグについての解説をする)…で、人間の時はジャングル育ちの野性児で、魔物の姿が人間大のプレーリードッグになる。
【PL2】:ワープレーリードッグかよ!?(一同爆笑)
【PL4】:キャラが濃いですね(笑)こちらの影が薄くなりそうです(笑)


…ここまでは順調である(本当か?)
笑いも起き、場の雰囲気がいい感じにほぐれてきた。
だがワシは、不安を拭うことができなかった。
なぜならワシがGMするのは2年ぶりであり、さらにセッションが成功したことがなかったからである。
これで不安にならないほうがおかしい。
心拍が上がる胸を押さえつつ、ワシはGMとしてPLたちにセッションの開始を宣言した。