【ワシ】:「ワシが……OSR……だ……と?」


【代表】:おそらくはね。まあ、推測でしかないが……。
【ワシ】:バカな……! ワシは普通だ! 現に、創作の時はお約束を心掛けて……!
【代表】:それはどうだろう。私の見る限り、君の作品にOSR要素は多かったよ?
【ワシ】:なん……だと……!?
【代表】:たとえば殺戮姫SS『爪と刃』の冒頭、千剣がターゲットと対峙しているシーン。いくらでもターゲットを瞬殺できたはずの千剣は、相手に武器を渡し、なおかつ背中まで向けていたね?
【ワシ】:!
【代表】:それだけの隙とチャンスを相手に与えながら、刀一振りで相手を赤い霧に変えるという離れ業をやってのけた。
【ワシ】:そ、それは、千剣の実力と犯罪者に対する意地の悪さを表現するために……!
【代表】:違うね。……千剣の行動は「とどめをささない」「余裕を見せる」というOSR行動によって、離れ業をやるだけのOSR値を溜めていたのさ。相手は、背中を向けた千剣に斬りかかるという非OSR行動をとったことで、OSR値を下げてしまい、とどめをさされやすくなってしまった。
【ワシ】:な……っ!?
【代表】:千剣とは逆のことをやったのが、デモパラリプレイ小説『夏の終わり、それぞれの始まり』での正人だ。彼は敵組織の内部に入り込み、さまざまな工作を企てた。嘘を騙り、少女相手への不意打ち、一般人の研究員を巻き込んで施設の最奥部への侵入。……彼の行動の全てが自身のOSR値を下げていた。ゆえに、圧倒的な戦闘力を見せた正人が全力で攻撃しても、白石に片手でいなされたのだ。対する白石はその前の話で、「正人にとどめをささずに見逃す」というOSR行動でOSR値を蓄えていたからね。
【ワシ】:(全身がガクガクと震え出す)
【代表】:Q.E.D (証明完了)。……さて? 反論はあるかね?
【ワシ】:い、いつからだ?
【代表】:ん?
【ワシ】:いつから、ワシがOSRだったかと聞いているんだ!
【代表】:ふむ……、では逆に訊きたい。君はいつから“自分がOSRでない”と思っていたんだい?
【ワシ】:……!!
【代表】:君は最初からOSRだったんだよ。ブログの時も、リプレイの時も、……もちろん小説の時も、ね。
【ワシ】:(脱力したように地面に両の膝と手をつく)そんな……ウソだ……。
【代表】:ふ……。
【ワシ】:ウトダドンドコドーン!!!