機動戦士ガンダムIGLOO〜一年戦争秘録


 全3巻で構成された、ファーストガンダムの外伝作品。
 採用されなかったジオンの試作兵器に関するエピソードを、フルCGで描き出した意欲作。
 その出来映えは好評だったらしく、『0079』シリーズや、『IGLOO2』などの続編が現在進行形で送り出されている。
 友人に薦められて見てみたワシも、納得のクオリティ。


 CGは細かいところまでリアルに再現されており、キャラのアップの時には毛穴まで確認可能(笑)
 ヴィジュアル面のリアルさを引き立てる、生々しい人間たちのエピソードが秀逸。
 特に2巻のモビルタンクの話はエピソードもバトルも完成度が高く、もう少し尺が長ければ劇場映画になっていてもいいレベルだ。
 悲しき試作兵器に乗るのは、不遇な境遇にいながらも自分の信念を曲げない者たち。
 その誰もが悲劇的な結末を迎えるが、それでもある種の清々しさすら感じさせ、見た後も後味は悪くない。


 自然とモニターの向こうの人間たちに敬礼したくなる。
 そんな、素敵な作品である。