【劇場版魔法使いサリー “逆襲のパパ”】


 時は魔法世紀0093。
 修行のために人間界にやってきた魔法使いサリーは、よし子とすみれに出会い、交流を深めていく。
 その中で起こる困難も魔法で切り抜け、平穏な日々を過ごしていた。
 しかし……彼女に目をつけた各国の工作員により、捕らわれの身となってしまうサリー。
 よし子やすみれを人質にとられてしまい、やむなく彼らに魔法の使い方を教えてしまう。
 一方、急速に荒廃していく魔法の国。
 荒廃の原因が、人間たちの私利私欲による魔力の使い過ぎだと知ったサリーのパパは人間に絶望。
 魔法の国を軍事国家として再編し、サリー奪還と人類抹殺をすべく人間界に出陣する。
 サリーの受け渡しを要求するパパだったが、混乱しお互いに疑心暗鬼となった各国の対応は遅々としていた。
 業を煮やしたパパは命を削って小惑星を召喚、サリーの学校に落とそうとする。
 そんなことになっているとは知らず、よし子やすみれとともに脱出したサリーは、変わり果てた父の姿に動揺を隠せなかった……。




【サリー】:(古谷徹の声で)「なんでこんなものを地球に落とす!? これでは、地球が寒くなって人が住めなくなる! 核の冬が来るぞ!」


【パパ】:(池田秀一の声で)「人間界の者は自分達のことしか考えていない! だから抹殺すると宣言した!」


【サリー】:「人が人に罰を与えるなどと!」


【パパ】:「パパが粛正しようというのだ、サリー!」


【サリー】:「エゴだよそれは!」


【パパ】:「魔法の国がもたんときが来ているのだ! 行け、アク〇ズ! 忌まわしき記憶とともに!」




 某国から核ミサイルが打ち込まれ、砕けるアク〇ズ。
 しかし、砕けたアク〇ズは、むしろ速度を速めて落下コースを突き進む!




【パパ】:「私の勝ちだな。いま計算してみたがアク〇ズの後部は地球の引力に引かれて落ちる。貴様等の頑張り過ぎだ!」


【サリー】:「ふざけるな! たかが石ころ一つ、魔法で押し出してやる!」


【パパ】:「バカなことはやめろ!」


【サリー】:「やってみなければ分からん!」


【パパ】:「正気か!?」


【サリー】:「貴様ほど急ぎすぎもしなければ、人類に絶望もしちゃいない!」


【パパ】:「アク〇ズの落下は始まっているんだぞ!」


【サリー】:「魔法使いは伊達じゃない!!」




 全魔力を両手に集め、アク〇ズを押し返そうとするサリー!
 だがアク〇ズはビクともせずに落下していく。 そこに現われる、幾多もの光。
 光の正体は、サリーちゃんと心をかわしたみんな。
 地上に降り注いだサリーちゃんの魔力を受けて、魔法で駆け付けたのだ!




【サリー】:「やめてくれ! こんなことにつきあう必要はない! 下がれッ、来るんじゃない!」


【すみれ】:「サリーちゃんだけに、いい格好はさせませんよ!」


【サリー】:「よし子ちゃんまで…!? 無理だよ、みんな下がれ!」


【よし子】:「地球が駄目になるかならないかなんだ! やってみる価値はあるわよ!」




 その時、サリーちゃんたちは不思議な光に包まれた。
 その光はアク〇ズをも包んでいく。
 光に誘われるようにアク〇ズは軌道を逸らし、宇宙の彼方へと去っていった。
 気がつくと、よし子やすみれを始めとしたみんなは地上に戻っていた。
 しかし、どれだけ探してもサリーは見つからない。
 そして、その日を境に、サリーもサリーのパパも2度と姿を見せることはなかったという……。



















 大 完 結 !!!!!(笑)